お笑いタレントの有吉弘行(46)が、5月7日に放送された『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日)で、視聴者の恋愛相談にけっこう親身なアドバイスを送っていた。とりあえず、そのおおよその流れは以下のとおりである。
番組宛てに、男子大学生から「どうすれば女の子の友だちができますか?」との質問が。なんでもその彼は、恋愛心理学の本を読んで勉強するも、いざ女性と話す場面になると「頭が真っ白」になってしまう…とのこと。そんな悩みに対し、有吉は
「とにかくダマされてお金を使わないことだよ。何を読んだって無駄だから、そういうことにお金を使わずに一生懸命生きていくしかない、真面目に」
「その結果、それ(=真面目)が良いって人(=女性)と出会えばいいのよ。大学のサークルノリみたいなやつを、みんなが好きなわけでもないんだよ」
「恋愛マスターみたいな人見てみろ。クズだから!」
「一発でわかるだろ、恋愛マスターですって出てきたやつのクズさ。絶対そういうやつと関わらない人生を生きてほしい、今のあなたは素晴らしいから」
……と、語っていた。
私は、たまたま同番組をリアルタイムで観ていたのだけれど、かつては、あの若者男性向き総合情報誌『Hot-Dog PRESS』で恋愛やセックスマニュアル記事を猛烈なペースで書きちぎり、つい最近も『モテと非モテの脳科学〜おじさんの恋はなぜ報われないのか〜』(ワニブックスPLUS新書/菅原道仁共著)なんてタイトルの書籍を上梓した身分としては、じつに耳の痛いご指摘であった。
ただ、そんな自分がこんなことを申すのもなんだが、有吉が提唱するところの「恋愛マスターみたいな人=クズ」なる法則には、ある意味「たしかに…」と同意せざるを得ない側面も、なくはない。
私の恋愛に関する座右の銘の一つに、
「百の恋愛には百の戦略がある」
……という言葉がある。有吉が言うように「大学のサークルノリみたいなやつを、みんなが好きなわけでもない」のだし、百人の異性には百通りの性格があるわけで、当然のこと、その接し方も百通り派生する……。
そう! そもそもが「恋愛を傾向でくくりマニュアル化する」なんてことは不可能であり、ゆえに「恋愛マスター」なんて肩書きも本来は実在しない……いや、すべきではないのである。
ちなみにひとつだけ言い訳をさせていただくと、私はこれまで自ら「恋愛マスター」を名乗ったことは一度もない。そして、私は過去の自身の体験談を“量産”してきただけで、その“実績”から、ときおり「恋愛ナンタラ」みたいな“肩書き”を勝手に加えられてしまう……。
したがって、「恋愛マスター」とまつりあげられるゴメスの、少なくとも恋愛に関する幾多の発言を「参考」にするまでは別にかまわないが、「信用」は絶対にしてはいけないのだ!