1ヶ月半ほど前に「昭和の美人女優ランキング」に関してアレコレと言及したコラムを寄稿したのだけれど、そのときは、惜しくもベスト10入りを逃し11位の座に甘んじてしまっていた由美かおるについて、
「セクシー」という形容に対する風当たりがまだ強かった昭和の時代から、ここまでの大女優へとのし上がった、その独自のスタイルには、ただただ脱帽するしかない。う〜ん、ごちそうさまでした!
……とくらいにしか触れていなかったのがとても消化不良な感じだったので、だから今日はその由美かおるに、とことんまでスポットを当ててみようかと心に決めた次第であった。
我々中高年世代にとって、まごうことなき「永遠のセクシーシンボル」である。ちなみに「セクシーシンボル」とは、昨今の#MeToo的な風潮を考慮したうえで勝手にでっち上げたゴメス発の造語である。還暦前後の殿方にとっては、もっとダイレクトに「セッ◯スシンボル」「オ◯ペット」と表したほうがしっくりくるのかもしれない。
私がまだ小学生や中学生くらいのころから、当時でも一般公開されていた“ちゃんとした”映画とかで、見事な形をした乳房をあらわとするシーンにも果敢にチャレンジしていた……記憶がある。本当に綺麗で、思春期の男子たちにはいささか刺激が強すぎる完璧なるプロポーションだった。
そして、その“毒”な肢体は、多くのポルノ女優のように地下に潜ることも“脱ぎ”を封印することもなく、しばし地上波でもギリギリのラインで需要され、1986年からはとうとう、かの有名な『水戸黄門』での入浴シーンが定番化し、出演開始から25年目の節目となった2010年にみずから降板するまで、通算200回以上もお風呂に入り続けたのだという。(同じ俳優が同じシーンを演じた回数が最多だったため、ギネス申請も検討した…らしい)
「由美」に「かおる」……と、(昭和目線では)いかにもセクシャルな響きの名が連続するのがいい(※「松尾スズキ」のファーストネームバージョン?)。そんな由美かおるのスリーサイズ(B86・W 58・H 86)は、デビュー時から70歳となった現在でもほとんど変わっていないのだそう。『西野バレエ団』出身のガチなバレエダンサーだったという過去も、衰えぬ肉体を支える一つの要因であるのは間違いない。凛とした姿勢の良さは人の見た目を最低でも10歳は若返らせるのだ。
『婦人公論.jp』が由美かおるのロングインタビューを配信していた。さすが老舗中の老舗の女性誌が母体となっているだけあって、じつにセンスのいい人選で、原稿の内容もしっかりとしていた。インタビュー中、由美かおるはこう語っている。
長い人生、いろいろありますが、若い頃、父から「周囲に流されず、時が来たら自分の魅力を出せるよう頑張りなさい。そして皆を引っ張っていく存在になりなさい」と励まされたことがあります。
インディペンデンスなスタンスで芸能界を長く生き続け、いまだ“現役オーラ”を全身からムンムンと放ちまくる由美かおるの「自分の魅力を出すべき時」は、まだ何度だって「来る」と、私は確信している。