ネット版の『サライ』が、「ビジネス上の問題解決についての情報を集めたネットメディア」をコンセプトとする『Biz Hits』が「大阪グルメを食べたことのある500人」を対象に行ったアンケート調査「出張時に食べておきたい大阪グルメ」の結果を掲載する記事を配信していた。とりあえずは、そのTOP10をご覧になっていただきたい。
1位:たこ焼き
2位:お好み焼き
3位:豚まん
4位:串カツ
5位:カレー
6位:イカ焼き
7位:うどん・うどんすき
8位:チーズケーキ
9位:ラーメン
10位:ねぎ焼き
ちなみに、圧倒的に人気なのは「豚まん」だと『551』、「カレー」だと『自由軒』や『インディアンカレー』、「イカ焼き」だと『阪神百貨店の地下にあるイカ焼き屋』、「チーズケーキ」だと『りくろーおじさんのチーズケーキ』、「ラーメン」は『どうとんぼり神座』や『金龍ラーメン』……などであるらしい。
「たこ焼き」「お好み焼き」「イカ焼き」「ねぎ焼き」と、いわゆる「粉もん」が4つもランクイン! 「粉もん=小麦粉を使った食べ物」と広義的に定義するならば、「うどん(うどんすき)」「ラーメン」……さらには「豚まん」「チーズケーキ」もそれに該当し、じつに「TOP10中の8つが粉もん」というランキング結果になっている。
昨今は「たこ焼き」も「お好み焼き」も「ねぎ焼き」も「串カツ」も「うどん」も、東京でだって本格的な関西風の美味しいモノが食べられるのに……。『インディアンカレー』だって東京・丸の内に支店があるし、『551の豚まん』だって都内のスーパーやデパ地下でけっこう売ってるし……。(※ただ、阪神百貨店の「イカ焼き」と『金龍ラーメン』は、私の知るかぎり大阪以外では食することができない…ハズ?)
まあ、たとえば、同じ『千房』のお好み焼きでも池袋西武百貨店のレストラン街で食べるのと、あの猥雑としたサイケデリックな街並みにある千日前本店で食べるのとでは気分も違ってきて、その“大阪ならではの雰囲気”が味覚の認知にも微妙な影響を及ぼすのだろう。
そんな心理は十分に理解できる。しかし、大学を卒業するまで大阪に在住し、大阪の「粉もん」にも「サイケデリックな街並み」にも慣れ親しみすぎた私としては、
「粉もん以外にも大阪には美味しいもんがいっぱいありまっせ〜!」
……と、つい声を大にして叫びたくなってしまう。
ちなみに、私が大阪に“帰った”とき、必ず食べたくなるのは、やはりまずは「鶴橋の焼肉」。コリアンタウンにある、店内が煙でモウモウと曇ってるお店なら、どこでもたいがい美味しい。ハズレはほとんどない。
あと、「立ち食い蕎麦屋のかけそば」も意外と捨てがたい。これも「鶴橋の焼肉」同様、お店はどこだっていい。カツオだしの酸味がほんのり効いた薄い色の温つゆであえて食べる蕎麦が、ゴメス的にはたまらないのだ。
最後に、「てっちり(ふぐ鍋)」「くじら鍋」「クエ鍋」……といった、「とくに関西地方で馴染みの深い魚料理」(※正確には鯨は魚ではないんだけれど)もオススメ! どれもお金にいとめさえつけなければ東京でだってレベルの高い味を堪能することはできる。が、私の雑感だと大阪のほうが2〜3割くらいは低価格、リーズナブルなイメージがある。すなわち“高級料理”にちょっとした“気軽さ”が加わるのである。
以上から私の総論を、誤解を恐れない偏見を承知で大雑把に述べてみると、
「高いもんは東京の方が美味い、安いもんは大阪のほうが美味い」
……といったところなのではなかろうか。