『日刊SPA!』が、「中年男性の婚活」についてアレコレと考察を巡らし、いくつかのアドバイスを贈るような内容の記事を配信していた。タイトルには読者層ターゲットを考慮してなのか「中年男性」とだけ特定されていたが、当然のこと、その「考察」と「アドバイス」は初老の男性にも100%“まんま”該当し、なかなかの名言揃いでもあったので、さっそく以下に紹介してみよう。
「中(高)年層の婚活は、寂しさが(「その年になって婚活かよ!?」的な周囲の冷めた目に晒される)恥ずかしさに勝ったときに始めるもの」
「何もしないでいれば、中(高)年の結婚の可能性は刻一刻と低くなっていく」
「中(高)年男性には相手候補の写真だけを見て『こういう人に違いない!(だから自分とは合わない)』と、勝手に判断してしまう傾向がある」
「自分は選ぶ側ではなく、選ばれる側であると自覚すべき」
「身の程を知る、自分を客観視することこそ、婚活成功の秘訣」
ん〜〜〜〜っ……あらためて! イイ記事ですな。端的に述べてしまえば、
「肥大したプライドやたいして役にも立たない経験値を捨て去り、謙虚な姿勢で婚活へと挑め!」
……ってことだろう。とくに「自分は選ぶ側ではなく、選ばれる側であると自覚すべき」、すなわち
「自分が好きな女性ではなく、自分を好きになってくれた女性を選ぶべき!」
……というくだりは、私が(還暦間際となった現在にかぎった話ではなく)20代のころからしっかりと心がけていた座右の銘である。
先日、ここcitrusに寄稿したコラムでも「20代女性にこだわる50代婚活男性」を「イタい」と軽くディスりながら、
私が結婚相談所に入会したならば、お見合い相手の希望年齢は「特になし」と記入する。相手を(たとえば)年齢で制限することによって、せっかくの“出会いのチャンス”を大幅に狭める行為は愚の骨頂以外の何物でもない。
……と、原稿を〆ている。そう! 世の中に星の数ほど存在する幾多もの(未婚)男性のなかから、自分に好意的な感情を寄せてくださった女性に対しては、まず惜しみない謝意と敬意を払いつつ、とりあえずはその相手の“ひととなり”を徹底的に吟味するのが筋、最低限の礼儀だと、私は考える。
そして、その真剣かつ真摯なジャッジメントを果たしたうえで「ごめんなさい!」ってことになったら、それはそれでしかたない。けれど“自分の想定外”にあったタイプの女性とあえて寄り添うことによって、もし“新しい自分”を発見できたなら……それもそれで「中高年」といった諦観がただよう年齢層においては、なによりも得難い素晴らしい体験なのではなかろうか。ただし「稀に出くわす生理的にどうしても受けつけない相手」は除いて……だが?