「国内外のビューティ、ファッション、アート、ライフスタイルなど“きれいのニュース”をセレクトしてお届けすること」をコンセプトとする『beauty news tokyo』という、あまり聞き慣れない女性向けネットメディアが『浮気男が思わず口を滑らせる。「浮気を見破るための質問4つ」』なるタイトルの記事を配信していた。とりあえず、その「4つ」とは以下のとおりであった。
【1】最近楽しそうだけど、何かあった?
※「じつはこのあいだ◯◯があってさ〜」と訳(わけ)を話してくれたらシロ。「別に…」「なんで?」などと誤魔化したり質問で返してきたりしたら要注意…らしい。
【2】浮気って最低だと思わない?
※「ホントそうだよね!」ときっぱり同意してくれたらシロ。少しでも浮気を肯定するようなことを言ったり、どもったりしたら要注意…らしい。
【3】さっきLINE来てたよ!
※LINEの通知は日常的なことなので、シロなら「わかった」「ありがとう」と返すハズ? 明らかに動揺している風に見えたら要注意…らしい。
【4】このあいだ一緒にいた人って誰?
※実際、そういう現場を見た・見ないは関係なくカマをかけてみる作戦。「なんで?」などと返してきたら相当要注意…らしい。
総論的には「浮気している男性は急に浮気に関する質問をされたら、焦ったり、過度に聞き返したりする傾向がある」……のだそう。
どれもこれも、只今浮気真っ最中な男性からすれば……いや、只今浮気真っ最中な女性であっても身の毛がよだつ、日常的でさりげなくはあっても……いや、日常的でさりげないからこそ、斬れ味抜群な「質問」ばかりである。
なんらかの身に覚え、後ろめたさがあるヒトは、少なくともこれら「4つの質問」に対する一分(いちぶ)のスキもない完璧な“正解”を即答できる訓練を、前もって反復しておくべきだろう。【1】なら「じつは(最近ヤッてる)FXが調子良くてさ…今度、美味しいご飯でも食べに行こうよ!」、【2】なら「オレも(アタシも)最低だと思う! 許せないよね!!」、【3】なら「おお! サンキュ〜」(と、あえて相手の目も見ないで)、【4】なら「ああ、会社の後輩の◯◯サンかな?」……みたいに。
一番、難易度が高いのは案外【2】のリアクション……なんじゃないか、と私は思う。【1】【4】だと、先述した「FX」だとか「会社の後輩の◯◯サン」だとかの“ダミー”を用心深く仕込んでおけば、どうにかなる。【3】もスマホを肌身離さず持っているようにすればいいだけの話(※近年においては、そこまで怪しい“習慣”でもない)。しかし、浮気に現在進行形で勤しんでいる者が、いきなり「浮気って最低だと思わない?」と問われた場合、一切の淀みもない口調で「だよね!」と断言するには、相当に強靭なハートを要するはずで、かつての潜伏キリシタンの踏み絵のごとく、どこかに“揺れ”のようなものが生じてしまうのが常人なのではなかろうか。
結論を申せば、今回のようなこうした「役に立ちすぎるマニュアル」は、できればあまり世に出さないでほしい……いや、そんな風な文句をぶーぶー垂れるくらいなら、浮気なんてしないに越したことはない……ということだ!