お笑いコンビ『ダウンタウン』の松本人志(58)が4月3日に放送された『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演し、ゲストの武田鉄矢(72)らと「初めて食べてショックを受けた食べ物」について語っていた。まずは武田サンの言(げん)から。
「新しいものに出会うことが成長だと思います。私どもは東京に出てきましたけど、東京に来て一番驚いたのはサラダを食べる人がいたことです。(出身は)九州だったんですけど生野菜は食べちゃいけなかったんです。必ず煮炊きしたものを、火を通せと。だから東京の立派なレストランで、生野菜をカイコみたいに食べてる人を見たら仰天しました。それはショックでした。今はおいしいと思って食べてます」
……とのこと。次に松本サンは、
「俺はビーフジャーキーかな。本当にショックやった。こんなうまいもんがあんねやって」
……とのこと。たしかに、それなりの大人になってからの “新しい出会い” が、よりひとしおな感動を与えてくれるのは、なにも「食べ物」にかぎった話ではない。私が懇意にしている、とあるアラサー女性も、28歳になって初めて鴨肉を食べたとき、「こんなうまいもんがあったんだ……」と、松っちゃんとまったく同じセリフを標準語で……呆然とした表情をしながら独り、つぶやいていた。
ちなみに、私が「(それなりの大人になってから)初めて食べてショックを受けたもの」はズバリ! 「キムチ」である。
私が初めてキムチを食べたのは、たぶん25歳のとき……。大阪の大学を卒業してから就職で上京し、「初の焼肉屋体験」を果たしたのがちょうどこのころであった。
たしか、当時まだ「焼肉」は “高級料理” の一つであり、焼肉屋に通える層はホンの一部の上流階級層だった……と記憶する。「奮発しての牛肉料理」とは圧倒的に「ステーキ(=ビフテキ)」と「すき焼き」であり、大阪在住時代は一度も焼肉店に行ったことがなかった。
単に山田家のみが焼肉を徹底して避けていただけ……との説も否定はできないが(笑)、こうした家庭で育った私はもちろんのこと「キムチ」の存在も噂でしか知らなかった。あのころは、今みたくスーパーの棚にキムチが当たり前のごとくズラッと陳列されてもいなかった……ハズ???
おまけに、私は幼少時からずっと「漬物」が大の苦手で、キムチにも同様の拒絶反応を抱いていた。初焼肉屋でも嬉々としてキムチをオーダーする連れを横目に
「そんなもん、注文しないでよ〜」
……と、内心訝(いぶか)しく感じていた。
ところが! その連れが「カルビにキムチを巻いて食べる」という、(当時では)信じられない食べ方をしていたのを見て、
「おお! なんとなく通っぽくていいな!! 」
……と、羨ましくなってしまい、一念発起の想いで真似てみると……コイツがめっちゃ美味かった! いや〜、むっちゃショックでしたよ。なんでここまで美味いもんを頑なにスルーし続けてきたのか……と、これまでの20数年間を猛烈に後悔した。
それからは「チャンジャ」にもチャレンジして、またその珍味っぷりに驚愕! やはり人生の大先輩である(元)金八センセイのおっしゃるとおり、
「新しいものに出会うことは成長! 」
……だということだ。「キムチとの出会い」で、私の腸環境も少なからずは改善され、私の「キムチ後」の半生における “免疫アップ” にもささやかながら貢献してくれているに違いない?