日本人生相談界の雄として孤高の位置に君臨する叶姉妹の凄みは…ズバリ! 「天井人(てんじょうびと)目線」にアリ!?

 

インターネット上に用意された楽曲ライブラリから音楽が再生できる音楽ストリーミングサービスを行なっている『Spotify(スポティファイ)』で、あの叶姉妹が「現代を生きる人々の様々な人生のお悩みに向き合うこと」を旨とする『叶姉妹のFabulous World(ファビュラスワールド)』なるオリジナル・ポッドキャスト番組を配信しているのを、親愛なるcitrus読者の皆さまはご存じだろうか? 


その内容を書面にまとめて紹介しているニュースメディア『BuzzFeed JAPAN』によると……同番組には、たとえば、以下のような相談が寄せられ、叶姉妹は以下のような提言をなされている……らしい。

 

Q.私は今まで男性との恋愛経験が少なく、処女であることに悩んでいます。周りの友達は彼氏がいて、そういう経験も済ませているので、余計に焦っています。どうすれば、お二人のように色気のある女性になれるのでしょうか?(23歳:女性)


A.(恭子さん)「それ(色気があること)とそれで(経験が)ないことがなんの関係があるのかしら? 山登りじゃないんだから」

 

(美香さん)「何かに夢中になっている最中に、ふと『そう言えば私、最近恋愛してないわ』などと我に返ることがあっても、焦る必要はまったくありません。今、夢中になっていることを心から楽しんで過ごせばよいのです」


「すべての人が求めているかのような恋愛ですが、本当は誰もがしなければならないものではありません。その人にとって興味がなければ一生しなくてもまったく構わないのです」


(恭子さん)「なぜ悩んでいるのかをずっと考えていたんですが、なんで悩むのかしら……どうして?」


この手の「お悩み」に対するアドバイスとしては、気を衒った部分が1ミクロンも介在しない、王道中の王道──捉えようによっては、身も蓋もない「回答」である。ただ、バックボーンがいまだほとんど見えてこない、でも百戦錬磨感だけは1000%の叶姉妹からの “お告げ” であれば、そんなアカデミックな禅問答でも不可思議な説得力に満ち溢れてくるのは、なぜなんだろう? 


その「なぜ?」の理由はズバリ! 


「天上人(てんじょうびと)目線にある」


……と、私はにらんでいる。そう! あまりに浮世離れしすぎた出で立ち(いでたち)と言動がすでに社会認知されている人物が語る一言一句には、仮にそれがどんなに凡庸なロジックであっても、異次元的なオーラが宿るのではなかろうか。中途半端に意表を突くような “人間臭さ” は、むしろいらない。妙なリアリティなんぞ完全に無視して「すべて」「まったく」「心から〜」「一生〜」……などの副詞をふんだんに盛り込み、 ”万有の法則” を悠然と断言するだけでいい。


比較的人間に近い(?)翻訳風な説法もできる美香サマと、「なんで悩むのかしら……」と俗世とは途方もない距離にいる恭子サマとのコンビネーションも抜群! まさしく「伝道師」と「神」といった、その関係性から成される「人生相談」は、もはや「素晴らしい!」などの賞賛を飛び越え、宗教的ですらあると言っても過言ではないのだ。