すわっ! 「社会の窓」が開きっぱ!? そんなとき、アナタならどう閉める?

 

真面目なタイプの部下の女性と取引先に。ビルに入る直前、部下が「たいへん申し上げづらいのですが、さきほどから社会の窓が…」と教えてくれた……。

 

そんな小恥ずかしい状況下において、全開側の男性上司はどうリアクションすればいいのか? こんなような内容の記事を「アニメ・漫画・ゲーム・アイドル・海外情報・都市伝説など何でもござれ」と、サブカル・エンタメの旬なネタを揃えている……そうなネットメディア『よろず〜(ニュース)』が配信していた。タイトルは『商談前、部下に「社会の窓」開放を指摘された! 気まずさを逃れる対応とは? 識者がオススメ』──「一体どんな識者やねん!?」とクリックすれば……同世代の盟友的コラムニスト・石原壮一郎センセイの “仕事” でありました(笑)。

 

とりあえずは、

 

「うわ、ずっと開いたままだったよね。苦しませて申し訳ない。教えてくれてありがとう。助かったよ。○○さんは頼りになるな」

 

……といった模範回答的(?)な実例を示しておき、その後は曲げたり落としたりしながら、最後は

 

「なんだか、どれも言わないほうがいい気がしてきました。テレ隠しにジタバタすればするほど、どんどん印象が悪くなりそうです。余計なことをしゃべらないように、お口のチャックも閉めたほうがよさそうです」

 

……と、まるで『笑点』の春風亭昇太のごとく粋(いき)な駄洒落で〆る(※たぶん石原さんはコレを一番書きたかったに違いないw)流れるような文体と構成で、「結局は役に立ってるんだか立っていないんだか…」みたいなぼんやりした読後感のみしか残らない、相変わらずの見事な職人芸であります。

 

で、リアルな話、どうすりゃいいですかね??? いや、社会の窓が開けっぱなのを誰かに指摘された場合ですよ。私だったら、月並みすぎて恐縮(?)ではあるのだけれど、

 

「あ、ホントだ…ありがと」

 
……と、一言だけ添えて、チャッチャ(※チャックだけにw)と閉める。だが、じつのところを申せば、「指摘」されたら、ある意味「閉めるきっかけ」も得やすいわけであって、むしろやっかいなのは

 

「自分は気づいていながらも、周囲がまったく指摘してくれない」

 

……ケースなのではなかろうか?

 
たとえば、電車の中で私は吊り革を握り、社会の窓を閉め忘れた状態で立っている。そして、目の前……っていうか股間の前には座席に座っている美しい女性が……!? 気づいているのになにも言えないのか、単に気づいていないだけなのかは判別できない。しかし、このまま開きっぱだと周囲からは変質者扱いされ、鉄道警察に突き出されかねないし、その彼女の眼前から30センチくらいの距離でチャックを上げるのもかなりの勇気が……さあ、どーする!?

 

私だったらけっこうな荒技ではあるけれど、

 

「軽いめまいをおぼえたフリをして、その場でフラフラしながら、そのどさくさに紛れてさりげなく閉める」

 

コレは決して冗談じゃなく、本当に何度か私は実践したことがある。大きな不審行為(=電車の中でフラフラする)によって小さな不審行為(=チャックを閉める)を目立たなくする──「森で木を隠す」的な発想だ。ちょっと違うか(笑)?

 

いずれにせよ、全開男性側からすれば、

 

「スパッと指摘していただいたほうが確実にありがたい!」

 

……ってことだけは皆さん、覚えておいてもらいたい。「結局は役に立ってるんだか立っていないんだか…」みたいなぼんやりした読後感のみしか残らない原稿ですみませんでしたm(__)m!