お笑い芸人「どぶろっく」の武器は実は "下ネタ" ではない!? 世間には気づかれづらい彼らの "本当の才能" はコレだ

 

8月31日に放送された『水曜日のダウンタウイン』(TBS系)での一企画「どんな芸人の歌ネタでも面白くカバーできる説」に、お笑いコンビの『どぶろっく』が出演。相変わらずの安定感抜群な下ネタを、のびのびと披露なされていた。

 

まず一発めは『テツandトモ』に扮して「なんでだろ〜♪」の部分を「何毛だろ〜♪」に。二発めは『AMEMIYA』の「冷やし中華はじめました♪」を「テーブル席でおっぱじめました♪」に……。

 

スタジオ内は大爆笑。もちろんのこと、検査結果も「面白かった」をいただき……ちょうど私もリアルタイムでそのパフォーマンスを観ていたのだが、とても面白かった。

 

ネット版の『デイリースポーツ』によると、ネット上もこれら一連の下ネタに対する声で大賑わい状態で、

 

「どぶろっくのカバー、めっちゃ面白いんだけど家族と観てたから気まっずw」

 

「家族の中で私だけ爆笑してたのしんどすぎる。まじ面白かったのに」

 

「家族と見てるとき出てきて欲しくない芸人1位。面白いけど困る」

 

「どぶろっく天才すぎる。でも家族で見てて死んだ」

 

「家族で見てる人全員を殺すどぶろっく」

 

……ほか、多数の “被害報告” こそ投稿されていたが、不思議と批判の論調は少なかったという。

 

さて! メディアでも友人知人内でも「ゴメス=エロ」といったイメージで見られてしまいがちなこの私であるが、ぶっちゃけ言わせてもらえば、じつのところ私は「下ネタ」ってヤツが、あまり好きじゃない。

 

とくに、女性も混じっているような飲みの席なんかで「ドMだドSだ」だとか「これまでの経験人数は?」だとか……のショボイ下ネタで嬉々としている男は最低のクズ野郎だと思うし、実際そういう輩は瞬発的に場を盛り上げている……いや、掻き乱しているだけで、結局はその下ネタタイムで沈黙を貫いていた男にお目当ての女子をかっさらわれてしまうのが関の山だったりする。「下ネタ」とは一か八かの最終兵器であって、いったん「語る」と決めたからには、内臓レベルまで語り尽くす覚悟か、もしくは相手を嫌な気分にさせず、その会話にのめり込ませるだけの圧倒的な知力と天性のバランス感覚に裏付けられたセンスが不可欠なのだ。

 

そういう意味で、どぶろっくの下ネタはまさに完ペキだと、私は常々から高く評価していた。歌ネタ芸人としての歌唱技術の高さもさることながら、お茶の間を気まずくさせながらもギリギリの線で笑いへと昇華する、「不思議と批判の論調は受けない」精密な見切り……。それに、下ネタをあくまで「下ネタ」の領域にとどめ、「エロトーク」にまでは絶対に落とし込まない品の良さが、どぶろっくにはある。

 

聞いた話によると、どぶろっくは会場にお子さんがいっぱい来ているお笑いライブでは、下ネタを一切封印するらしい。その気になれば下ネタ抜きでも人を笑わせることができるだけの才能に恵まれたお笑いコンビにとって「下ネタ」は、あくまで引き出しの一つでしかない──そう! どぶろっくとは、そこに秘められた「破壊力」に目をつけ、それをあえて執拗に繰り返すことによって、お茶の間レベルにまでソフィスケイトできる類まれなる逸材なのである。