経済学者・成田悠輔氏の「◯+□メガネ」について、あらためて考察する

コラム

 

米国・イェール大学助教授で経済学者の成田悠輔氏(38)が、『ABEMA』が運営する情報ニュースサイト『ABEMA TIMES』で
 

「新聞の衰退は運命だ」

「だんだんと衰退して、一部の人のための “趣味産業” になるのは、ほぼ運命だと思う。新聞記者が新聞社を辞めていくのも、ごく自然な話ではないか。もちろん、僕も新聞を読んでいない。『ニューヨーク・タイムズ』はアプリで読んでいる。そもそもニュースをあまり見ない」

「新聞社のビジネスモデルを同じ形でこれからも維持するのはどう考えても無理だ」

……みたいなことを語っておられた。なるほど、そのとおりだと私も思う。ただ、今回のこの記事で私が一番気になったのは、そんな新聞界のディストピア的近未来について……なんぞではなく、成田氏がサムネ写真でかけていた、昨今メディアで顔出しする際には必ず愛用している「◯+□メガネ」である。
 

同記事を熟読してみると、このたびもなかなかにイイことをおっしゃっている。その「イイこと」の内容に興味を抱いた勤勉なるcitrus読者諸君はゼヒ “ここ” をクリックしてほしい。
 

もちろん、他のテレビやネットや雑誌……などにご出演なさっているときも、一連の発言は至極まともかつ常識的で、「ちゃんと他人の意見を聞く」という姿勢もかいま見え、好感が持てる。また、そのリベラル調な論旨のなかにも独特の視点や斬れ味があって、しかもわかりやすい……のに、アシンメトリーは人間心理の平静を掻き乱す作用が働くのか、あの「◯+□メガネ」のおかげ(せい?)で、どんなに「イイこと」を口になされても、ついつい笑けてしまうのだ。

Wikipediaで調べてみると、麻布中学校・高等学校から東京大学の経済学部に入学。首席で卒業し東大大学院に進学。2016年にはマサチューセッツ工科大学(MIT)のPh.D(=博士水準の学位)を取得しちゃっているような、「超」の付くインテリである……らしい。
 

しかし、こうした錚々たる経歴は当たり前だが、Wikipediaとかで調べなければ “不明のまま” なわけで、「成田悠輔」の存在を瞬時にお茶の間やネット住民へと知らしめるには、やはり “見た目のインパクト” が重要になってくる。そういう「ビジュアルブランディング」という意味で、この「◯+□メガネ」は大成功だったことに間違いはないが、いかんせん “成功しすぎ” だろ……といった懸念も、ゴメス的にはなくもない。
 

成田氏をはじめて観たのは……たしか、去年の『報道ステーション』だかなんだかの、夜のニュース番組であった。そのときはコメンテーターとして 「ウクライナ問題」について真っ当な持論の展開をなされていた……のだけれど、正直なところ私は「なんかイイこと言ってたなぁ……」くらいしかトークの内容は憶えておらず、初見の「◯+□メガネ」の破壊力と訥々とした口調とのギャップがあまりに凄まじすぎて、
 

「そのメガネで、このテーマについて論じるのは不謹慎なのでは!?」
 

……といったファーストインプレッションのみが、いまだ脳内にこびりついて離れないのである。
 

近ごろは、チョコプラあたりが早くも(?)成田氏のメガネに着目し、自身のYouTubeチャンネルで「□+△」や「☆+△」のメガネをかけて、成田氏をパロディ化していたりする。もしかすると、すでにオシャレパーソンズのあいだでは、この「◯+□メガネ」もトレンドの一環として、消化されるつつあるのかもしれない。が、私個人としては……そのメガネで成田氏がある程度の知名度を得たときには、どうかお願いだから、普通のメガネに戻してもらいたい。
 

あと一度だけ繰り返すが、せっかくお話ししてくださった「イイこと」が、強烈なオーラを発する「◯+□メガネ」の “おとぼけ感” で、一気に吹っ飛んでしまうのだ。

こちらの記事もおすすめ!
住むなら都会派? 田舎派? 著名人の回答を踏まえて検討してみた

住むなら都会派? 田舎派? 著名人の回答を踏まえて検討してみた

ページトップ