『SPY×FAMILY』平和を願う孤高のスパイ、黄昏(ロイド)の心理が丸わかりになる名言!

コラム

citrus 文月

 

アニメ『SPY×FAMILY』の主人公・黄昏(ロイド)の正体はスパイ。彼は一見すると、任務のためなら手段を問わない非情なスパイのようにも見えるが、その中身は平和な世界を願う優しき人物なのだ。今回はそんな黄昏の名セリフを3つ紹介していく。

 

『SPY×FAMILY』の大まかなあらすじは、敵国・東国(オスタニア)に潜入した黄昏が国家統一党元首であるドノバン・デズモンドに接触するべく、彼の息子が通うイーデン校に養子を入学させるというもの。黄昏は精神科医・ロイド・フォージャーに扮し、超能力者の少女・アーニャを養子に、殺し屋のヨル・ブライアを妻役に迎え入れ、仮初の家族として生活していくようになる。

 

■「子どもが泣かない世界 それを作りたくてオレはスパイになったんだ」

 

まずはスパイ・黄昏としての生き様がわかる名言を紹介。

 

前提として、黄昏は西国(ウェスタリス)の情報局対東課「WISE」に所属している。作中では歴戦のスパイとして後輩、部下から尊敬を集める黄昏だが、スパイになったきっかけは自身の子ども時代の経験だった。

 

実は黄昏は幼少期に東国(オスタニア)との戦争が始まり、戦災孤児となってしまっていた。その後、成長し兵士として戦い、戦果を挙げていくなかでスパイにスカウトされ、国のためにその身を尽くすようになるのだ。

 

そんな彼は幼少期のつらい経験を胸に秘め、ある信念のもとスパイを始めた。それが判明するのがアニメ第1話の「子どもが泣かない世界 それを作りたくてオレはスパイになったんだ」というセリフ。このシーンにおいて、黄昏はアーニャを自身の計画に巻き込んで、東国の悪人たちの前に危険にさらしたことを反省し、子どもが悲しまない世界を目指すために自分がスパイになったのだと振り返るのだった。

 

スパイとしての彼なりの覚悟がわかる象徴的なセリフとなっている。

 

■「演じてばかりでは疲れてしまうこともありますからね」

 

次はアニメ第9話に登場する、彼がスパイだからこそ説得力が生まれたセリフを見ていこう。

 

ヨルと偽造結婚して、しばらくしたロイド。理想の「『妻』を演じられていない」ことに悩み苦悶する彼女に、ロイドは理想を追求して努力することは素晴らしいが、逆に縛られ過ぎて自分を見失ってはいけないと優しく諭す。そして、「演じてばかりでは疲れてしまうこともありますからね」と励ますのだ。

 

スパイとして多くの人物に化け、実際にフォージャー家でも父親を演じているロイドだからこそ腑に落ちるセリフだと言える。もしかしたらこのときのセリフは彼の本心だったかもしれない。

 

■「何だろうそれよりも テロを未然に防いだ時のような―――誇らしい気分だ」

 

最後は父親役が板に付いてきたロイドのセリフを紹介する。

 

アニメ第11話で病院へボランティアをしに出かけたロイドとアーニャ。しかし、なかなか上手くいかず、トラブル続きとなってしまい、しまいには追い出されてしまうことに。その去り際、アーニャは誰かが溺れてしまう声を聞き、リハビリ用のプールの中に飛び込み助けようとする。そこでアーニャ自身も溺れそうになってしまうものの、間一髪ロイドが助けに入り、事なきを得るのだった。

 

この人命救助の功により、アーニャは優秀な生徒に贈られる勲章 “星(ステラ)” を授与される。ロイドは、予定外の星獲得に満足げな顔を浮かべつつ、「何だろうそれよりも テロを未然に防いだ時のような―――誇らしい気分だ」と口にするのだった。

 

その表情はまるで本当の父親のようだった。少しずつ彼もアーニャの父として成長している、そう思わせるセリフだったと言えよう。

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