「デート代は男性が奢るべきか否か」論争について、アラカン世代男子が考える

コラム

 

先日、とある20代の女性がTwitterに投稿した「デート代は男性が払うべき」という趣旨のツイートに、賛否両論が寄せられ炎上したケースがあった。

 

その内容としては、

 

「女性は男性から可愛いと言ってもらいたくて、デートに向けて洋服や美容に時間と費用かけているので、デート代くらいは男性が払ってほしい」

 

というものだった。

 

う~ん……たしかに理解できなくもない主張である。だが一方で、この発言を受けて「イマドキの(とくに20代の)男子だって尋常じゃない額のお金を美容に投資しているからフィフティフィフティだろ!」というような反論も見かけたが、それはそれで一応スジが通っている気がしなくもない。おじ(い)さんには、もうどっちが正解なんだか、よくわかりましぇん! つまり、現在の2020年代は「デート代=男性が払うもの」なる既成の不文律的な風潮が根底から揺さぶられつつある、いわば「黎明」の時期ってことなんだろう。

 

そんななか、「かわいい 楽しい ちょっとヘン! 乙女にステキを贈る」ことをコンセプトにした女性向けニュースアプリ『Pouch(ポーチ)』が、なかなかに興味深い記事を配信していた。「永遠のテーマである『デート代の割り勘はアリかナシか』問題は、世代によって価値観が大きく分かれている」みたいな内容のもので、その筆者は「世代による価値観の違い」を、こう分析している。

 

たとえば、20代男女がデートにかける金額の差は約2000円と微々たるもの。「割り勘にしたい」と回答した20代女性も48%にのぼります。

 

ところが30代以降を見ていると、男性が支払う金額が増えていき、女性との差がどんどん開いていく……! この結果を見るに「20代は割り勘世代」「30代以上はおごり・おごられ上手」のように読み取れます。

 

また、こうした傾向差の背景には、

 

30代以上の女性:お金を要求される→大切にされていない

 

20代女性:財布を共有していない相手=対等な立場でなければいけない→相手に借りをつくりたくない

 

……といった心理が働いていると、同記事の筆者は指摘する。なるほど、だから前出の20代女性は「デートに向けて洋服や美容やメイクにたくさんのお金を費やしている女性と “対等な立場” を保つには、男性がデート代を払うべき」と考えたのかもしれない。ただ、「尋常じゃない額のお金を自身に投資しているイマドキの美容男子」の存在が、すっぽり抜け落ちていただけなのだ。

 

ちなみに、同記事の筆者は、「デート代は男性がおごるもの」なる価値観を徹底的に刷り込まれてきた1981年生まれの40代男性だという。そして、その彼は我が身を振り返りつつ、こんな自虐的な推論も述べている。

 

20代女性は、付き合うまでにデートを6回重ねて1回当たり1万円も使っているという結果も出ている反面、40代男性は「デート費をかけずにすぐ付き合ってしまう」傾向にあるみたい。

 

この結果からは「本当はそんなにお金をかけたくない」という40代男性の本音が透けて見えるようにも思えます。

 

じつに痛いところを突かれてしまった。私にもそーいうとこ……めっちゃありますから(笑)! 願わくば、デート初日で付き合いたい!! 3回のデートで脈がなければ、とっとと “次” にいく。これまで私は自分のこーいう見切りの早さを「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」だとか「タイム・イズ・マネー」だとか……の、古(いにしえ)の格言で正当化してきた。が、本音には「本当はそんなにお金をかけたくない」という見苦しい焦りがあったのか……。ここは(現在の)20代男女の慎重さと誠実さを真摯に受け止め、我々世代はその “セコさ” に対して、猛烈なる自省を促すべきであろう。

 

……と、自分なりの結論をかろうじて今回 “も” 導き出すことができたわけだが、一つだけ……まだ気掛かりな、私にとっては大問題が残っている。

 

はたして、アラカン世代のゴメスが20代女性とデートする場合でも、彼女らは変わらずに「割り勘主義」を貫きとおしてくれるのだろうか……?

 

さすがに、下手すりゃお父さんより年上な私とディナーに行くなら……やっぱ、会計はコッチ持ちってことになるのか? けれど、ここcitrusでも散々書きちぎってきたが、

 

「年輩男性が必ずしも金持ちだとはかぎらない」

 

……のである。

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