じつは明治時代にまで遡る!? 「合コン」の歴史

コラム

 

約3年間にわたって我々の生活スタイルにも大きな影響を及ぼしたコロナ禍も一応の落ち着きを見せ、ようやく街も “在りし日” の賑わいを取り戻しつつある。そして、それなりの収容数がある居酒屋やビストロやトラットリアなどでは「合コン」めいたイベントも開催され、男女別に仕切られた席で、おのおのがぎこちない “自己紹介” をこなす微笑ましい光景を目にする機会も増えてきた。

 

こうしたなか……私は先日、『一般社団法人 日本合コン協会』が認定する「合コンマスター」の資格を取得した。ヒマさえあれば合コンばっかやっている人物とかに付けられる単なるキャッチフレーズ(=あだ名?)的な響きにか聞こえないものの、ちゃんとした団体がきちんと公認してくださる、れっきとした民間資格である。

 

「合コン」の歴史は意外と古く──そのルーツは、明治時代の旧制高校(帝国大学の予備教育を行う高校)の学生が「company(カンパニー=集まり)」の隠語として、「コンパ」という造語を使ったのがはじまり……とされている……らしい。

 

当初は男性の学生同士でパンや菓子を持ち寄って語らう、いわば「男子会」が大半であったが、1970年代初期には学生運動が沈静化されたことにより、大学に入学する女子学生が増加──そこで男女の交流の場として「合同コンパ」という言葉が生まれる。

 

その後、「合同コンパ」が「合コン」と略語化され、「お見合いパーティ」「カップリングパーティ」「異業種交流会」……ほか、ときには名前やスタイルを変えながらも「合コン」の歴史は続き、昨今では「街コン」「趣味コン」、「医者コン」「士業コン」「Jコン(=自衛隊合コン)」……などの「職業限定コン」……etc.と細分化が進み、2020年代はコロナ禍における環境上の変化によって模索された「オンライン合コン」が “新たなスタンダード” となりつつある。

 

ちなみに、『日本合コン協会』が掲げる「合コンの定義」とは、以下のとおり。

 

【1】(原則として)恋愛的な出会いを目的とする
【2】男女各1名ずつ幹事を立てる
【3】男女が均等の人数で集まる

 

ゴメス個人としては「別に恋愛目的じゃなくても……ねえ?」「わざわざ幹事を立てなくても、もっと自然なかたちでより集まっても良いのでは?」「無理に人数を揃える必要ってある?」……なんて “反論” はなくもないのだけれど(笑)、これくらいガチガチな縛りがあったほうが、よりセレモニー的な装いになって、参加メンバーらが「合コン」にかける “気合い” も変わってくるのかもしれない。

 

さらに、『日本合コン協会』会長の田中絵音(えのん)さんは、「合コン」を通じて、次のような “社会貢献” を果たすことを目指しているという。

 

【1】未婚化・少子化問題の改善
(※合コンを開催することで、独身者の結婚や妊娠・出産を促す)

 

【2】飲食業界の活性化
(※飲食店にとって、合コン客を獲得することは最低でも4名以上の集客が確保できるため、効率の良い稼働率と高い集客力が見込める)

 

【3】合コン文化のグローバル化
(※日本の出会い文化として「合コン」を万国共通の言葉にし、国内のみならず海外にまで合コン文化を浸透させる)

 

私は本来的には「合コンを仕切る側にまで立ちたい」──すなわち「デキる幹事」を目指したいのでは決してなく、どちらかと申せば「他人が開催した合コンにひょっこりと参加して、ちゃっかりと “漁夫の利” を得る」ほうを好むタチの人間であるのだが(笑)、なるほど……こんな風に高邁な理念を突きつけられると、「合コンマスター」としての使命感も、おのずと(にわかに)湧いてくる……?

 

そんなわけで、コロナ禍においてインターネット上に呑み込まれてしまった「合コン」を再び在野へと放つことを志し、「合コンマスター」として「資格認定講座」で得た数々の知識やノウハウを……以降、ここcitrusでも不定期ながら、小出しに公開していきたい。

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