【SNSで話題】突然の緊急警報…動揺するペットへの正しい対処法とは
ペットを飼ってる人は緊急警報の音で犬や猫がビックリすると思うけど、警報が鳴ったらおやつとかあげるようにしておくと、本当に災害が来た時にも近くにいられる、と前にツイッターで見た。
— 中野 【固定ツイート必見!】 (@pisiinu) 2018年10月3日
緊急警報の音が鳴ると人間でもびっくりするものですが、それはペットも同じです。その時、動揺するペットに対して何をすべきか……。SNSで話題になっているこの対処法が、災害時の迷子ペットを未然に防ぐのに効果的とのことですが、実際のところどうなのでしょうか? ドッグライターの大塚良重さんにお話を聞いてみました。
緊急警報ということですので、おそらくこれまでの地震に代表される災害が身近で起こり、「警報が鳴る=地震がくる=怖い」と犬が学習したことによって、不安や恐怖と結びついてしまっているものと思われます。「怖いものではない⇒落ち着いていられる⇒災害が起きたとしても逃げ出したりせず、飼い主さんのそばにいる可能性が高くなる」というふうに理解されて、話題になっているのかもしれませんね。
大塚さんよると、警報音に対して不安症状や過剰反応を示す犬の場合は、音に慣らし、少しでも落ち着いていられるように、おやつ(=犬にとってよいこと、楽しいこと)を用いてトレーニングするのはよいことなのだとか。一方で、おやつをあげるときの注意点もあるようです。
音に対して吠える犬の場合、吠えている途中でおやつをあげると、吠えること自体がよいことであると理解し、吠えることを強化してしまいかねません。好ましい行動・状態の時、つまりこの場合は吠えていない状態の時におやつを与えるのがよいでしょう。
音を怖がる場合には、その音を録音し、最初は小さな音を短い時間聞かせ、落ち着いているようなら褒める、おやつを与えるなどし、段階をふんで音を大きくしながら、苦手な音に慣らすという方法もあります。この場合、ある段階で不安症状が出たなら、その一つ前の段階に戻ってやり直すといいでしょう。
大塚さんによると、一度に与えるおやつのサイズが大きいと食べ過ぎにさせてしまうこともあるので、指先程度の量でOKだそう。小さくしたものを何回か続けて与えることで、気持ちを少しずつ落ち着かせてあげるのがよいとのこと。
おやつを食べたがらない犬には無理に与える必要はないという大塚さん。代わりに、場所を少し移す、お気に入りのオモチャで遊ぶ、少し散歩してみるなどして、少し落ち着いたら褒めてあげたりするといいですね。
ちなみに、警報音に対して無反応な場合は、その音を怖がってはいない、つまり落ち着いていられると考えられるので、そういう犬の場合は警報が鳴る度におやつを与えて慣らすというトレーニングを敢えてしなくても大丈夫なのだそうです。
災害時に限らず、動物愛護センター等に収容された犬では、迷子札や鑑札を付けていないケースが多いという事実があります。身元さえわかれば家に帰れるのに…という犬が多いのです。
万が一、愛犬と離れ離れになってしまった時のことを考え、普段から迷子札や鑑札、マイクロチップ等で愛犬の身元表示をしておくことが大切です。
警報音に限らず、災害時こそ安心してペットが飼い主のそばにいられるよう、普段から対策をしておく必要性について改めて認識しておきたいですね。