【涙腺崩壊】『スラムダンク』花道の成長はダンクでもリバウンドでもなく…○○○でわかる!
国内累計発行部数が1億2000万部以上という、驚異的な記録を打ち立てているスポーツマンガの金字塔『スラムダンク』。不良だった赤髪のバスケ初心者・桜木花道が、湘北高校バスケットボール部に入部し、強豪校のライバルらと対戦しながらメキメキと頭角を現していく物語に、多くのファンが魅了されたものです。
■「戻れっ!! センドーが狙ってくるぞ!!」に見えた進化と真価
神奈川県高校総体バスケット男子決勝リーグ、湘北VS陵南。
天才・仙道彰や2m越えの主将・魚住純を擁する陵南とのこの試合で、勝利したほうが全国大会出場の権利を手にするという、神奈川大会の最終決戦です…!
この試合で主人公・花道がバスケットマンとしての進化・真価を発揮するシーンがあるんですよね。それは、花道がリバウンドを制するところでも、レイアップで得点するところでも、ダンクをぶちかますシーンでもありません。
それは試合終了まで残り10数を切った場面。ゴリのシュートがはずれ、そのこぼれ球を花道が強引にダンクでねじ込んだ直後です。点差を4点に広げ決勝点となったそのダンクももちろん胸熱なのですが、花道の進化・真価はその直後の言動に集約されていました。
花道はダンクを決めた直後、笑顔を見せるでも調子に乗るでもなく、一切の油断を見せずに「戻れっ!! センドーが狙ってくるぞ!!」と仲間たちに声を掛け、すぐに自陣のディフェンスに駆け戻るのです……!!
――『スラムダンク』ファンには説明不要かと思いますが、作中で陵南と戦うのはこれが2度目。1度目の練習試合では湘北は敗北を喫しています。
その練習試合では、試合終了の5、6秒前に花道がレイアップシュートを決め、見事逆転! 花道は笑顔を見せ、その後に「ハッハッハッ!!! やはり天才!!!」と調子に乗り、湘北メンバーたちも歓喜するのです。
が、しかし…!! 残り5秒を切った時点でボールが仙道に渡り、仙道の超速攻に湘北メンバーは翻弄され、再逆転を許してしまい試合はそのまま終了…。
さて、話を決勝リーグの陵南戦に戻しましょう。つまり、残り10秒を切った時点で花道が試合を左右する得点を決めるというところまでは、練習試合のときと似た展開。ですが、花道(及び湘北メンバー)は、同じ過ちを繰り返すことなく、そこに一切の油断はありませんでした。
桜木花道というバスケットマンの成長は、リバウンドの才能を開花させたり、ジャンプシュートを猛特訓の末に会得したりと、テクニック的な部分に目が行きがち。ですが、実は心の成長こそ著しいということが、この「戻れっ!! センドーが狙ってくるぞ!!」というセリフに詰まっていると思いませんか?
そのセリフの後、仙道はボールを受け取りますが、結局何もできないまま試合終了。湘北は花道がダンクでねじ込んだ4点差を死守し、花道のバスケットマンとしての精神の進化・真価を見せつけ、全国大会出場の切符を手にするのでした。
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