プリウスとレクサスが狙われる──自動車盗「リレーアタック」恐怖の手口、果たして対策はあるのか?

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「リレーアタック」という、スマートキーを採用している車種を狙った自動車の盗難手口がジワジワ拡大していると思われる。スマートキーはキーを身につけておくだけで解錠でき、ボタン押せばエンジン掛かる利便性も持つ。同時に「イモビライザー」という強力な盗難防止性能を持つシステムと組み合わされており、簡単に盗めない特徴を持つ。


 本来ならスマートキー式の車両を盗むことなどできないハズ。ちなみに文頭で「思われる」と表現したのは警察から全くデータ出てこないからだ。個人的な推測の域を出ないけれど、2017年に盗難された7609台のうち、半分以上がリレーアタックで車両を盗まれていると考えている。つまり年間3000台程度の盗難被害規模になっている可能性大。


参考までに書いておくと、前述の7609台中986台がプリウス(この数字は警察庁)。そして800台程度はレクサスだと考えられる(盗難車の10%程度がレクサスという損保会社の実績)。プリウスとレクサスの大半はスマートキーのため、すでに1500台規模となる。また、盗難台数の多いランクルやハイエースもスマートキー仕様が多い。


リレーアタックという手口を紹介しておく。スマートキーと車両は、70cm程度しか届かない微弱電波で情報をやりとりし、スマートーキーが車両の近くにあればドアの解錠やエンジンの始動が出来る。微弱電波のため車両の近くでないと解錠出来ず、スマートキーを車内に持ち込まないとエンジンも始動しない。だからこそ盗難防止効果大きい。


リレーアタックはトランシーバーのような装置を使い(トランシーバーの場合音声を伝えるがリレーアタックは微弱電波)スマートキーから出る微弱電波をキャッチ。それを車両側の機器に飛ばし、あたかも車両の近くにスマートキーが存在するような状態にする。したがって普通に解錠出来、エンジンだって掛かるため、盗まれてしまう。

 

 

■ファミレスの駐車場でも盗まれる!?


深刻なことに先日東大阪で確認されたリレーアタックで使われた“道具”は、大幅な性能アップ型だった。スマートキーから出る微弱な電波を10m離れた場所からキャッチ出来たことが確認されている。この機器を使うとファミリーレストランの客席で待ち構えていればよい。盗みたい車両に乗った人が食事に来たらスマートキーの電波キャッチ。


もう一人が車両の側に行き、機器と電波のやりとりをして解錠。エンジン始動して乗り逃げればいい。家の近所の駐車場も同じ。家の前で家の中にあるスマートキーの電波をキャッチ。それを車両に送るだけ。東大阪で発生した盗難未遂はこの手口だった。今やスマートキーの車両であればどんな場所でも簡単に盗めてしまうということ。


盗難を防ぐ手段は一つだけ。スマートキーから出る微弱電波を防止すればいい。家の中にスマートキーを置くなら空き缶の中に入れ、フタをしておくというもの。外出時にクルマを降りて出歩くなら、リレーアタック防止用の電波遮断ポーチや携帯灰皿(微弱電波のためアルミ箔だけで遮断可能)にスマートキーを入れておけば問題ありません。

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自動車評論家

国沢光宏

1958年東京中野生まれ ベストカー編集部を卒業しフリーランスに。以後、冴えない自動車評論家稼業。ベストカー、カートップ、エンジン誌などに寄稿。ラジオやTVのコメンテーターも。WRC出場2回。2005...

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