「給料安そう」「気持ち悪い」厳しい意見続々… 女性から嫌われる「子ども部屋おじさん」の正体

コラム

 

いつ貼ったかもわからないようなシールが飾られた学習デスク。大人の体格にはそぐわない、寝返りを打つたびに軋むシングルベッド。学生時代から愛用している家具やおもちゃ、書籍類。そうした“子どもの持ち物”に囲まれ、実家の”子ども部屋”に住み続けている中年独身男性を「こどおじ(子ども部屋おじさん)」と呼ぶようになって久しい。

 

 

■「こどおじ」は女性にモテない。その理由とは?

 

「こどおじ」という言葉が生まれたのは、2014年のこと。当時、格闘ゲーム界で「神」と讃えられていた、梅原大吾というプロゲーマーの自室がテレビ番組にて放送されが、【2ちゃんねる】の中で「まるで子ども部屋だ」と梅原をバカにした“ねらー”に対し、「実家暮らし子供部屋おじさんがプロゲーマーのライフスタイルに説教垂れるって歪んでない?w」と別の“ねらー”が発言したことから発生したとされている。

 

かれこれ5年も前のネットワードだが、なぜか人気(!?)が再燃。ようはただの「パラサイト・シングル」なわけだが、”ねらー”たちが自身を「こどおじ」であるとカミングアウトする例が増え、SNSなどで広まり、2019年の春頃から認知度が高まっている。

 

さてこの「こどおじ」。ニートと違い経済的な活動を行っている場合が多く、また、両親の介護や、自営業を継いでいるなど、事情は様々にあり、ニートやひきこもりとは一線を画している。単純に、ひとり暮らしにかかる経費を「ムダ」と考え、自身の趣味にお金を使うために「こどおじ」化している人もいることだろう。

 

しかし、残念ながら「こどおじ」は、女性にはモテない。

 

介護をしている場合は別だが、単純に目先のお金を追求して「こどおじ」に甘んじていると、「子ども部屋おじさん」から「孤独なおじいさん」に進化し、パソコンだけが心の友の「孤独な人生」を送るハメになりかねないのである。

 

都内の結婚相談所で働くスタッフによると「実家暮らしの男性を嫌がる女性は、100%と言ってもいいほど多い」とのこと。筆者の周囲で独身を貫いている男性も、その多くは実家住まいである。そこで「こどおじ」を自称するパラサイト・シングルたちがなぜモテないのか。その理由を女性たちから聴取してみた。

 

 

■女性たちからは、厳しい意見が続々と……

 

「私自身、大学を卒業して給与が安定したところで、ひとり暮らしをしました。今は結婚していますが、夫も同様に卒業後すぐ独り立ちした経験を持っています。なので、ずっと実家暮らしなんてありえません。この人、どれだけ親に甘えてるんだろう?って思ってしまいます。男も女も関係なく、大人になったら自立し、家事や雑事をこなし、ひとりで自分の面倒を見るスキルを身に着けるべき。それぞれに事情があることは分かりますが、ひとり立ちする“覚悟”のようなものを、女性は見きわめているのだと思います」(32歳・SHOP店員)

 

「実家暮らしって聞くだけで、あ、この人きっと、給料安いんだろうなって思ってしまいます。地元に中学の同級生だったこどおじがいますが、週末になると親と一緒に買い物に行き、お金はすべて親持ち。本人はバイト生活で給料が安いらしく、稼いだお金はすべて自分の趣味に使っていると、同窓会で自慢(自爆?)していました。そんな男と付き合いたいと思う女性なんて、いませんよ」(28歳・OL)

 

「私の会社にいるこどおじは、周囲にバレているのも知らず、ネットで会社の同僚の悪口をバラ撒きまくっています。会社では誰もしゃべりかけないので、寂しいのか、飲み会にはせっせと参加するんです。でも厄介なことに、ネットが世界の正義・自分が社会の常識だと思い込んでいて、彼の話題は『いかに自分が(ネット上で)すごいか+自分を評価しない無能な上司ばかりで困る』ばかり、それがもぉ、痛くて痛くて。最近では、彼にだけ飲み会を知らせないようにしています」(33歳・OL)

 

 

■「こどおじ」の最大の難点。それは……

 

今回、様々な女性に取材を試みたところ、過去に「こどおじ」と結婚したというひとりの女性を見つけることができた。これはそんな彼女の体験談だ。

 

「同じ会社で働いていた、当時30代後半だったAさんからアプローチされ、付き合うようになって半年。結婚してほしいとプロポーズされたので、お受けしました。私が住んでいたのは関東の中でも田舎の小さな町で、男性が成人しても実家に住んでいるのは、とくに珍しいことではありませんでした。それでも『30代で実家暮らしなのはどうなの?』と、実母は不安を口にしていましたが、ニートなわけではないし、家事も自分でやっているようなことを言っていたので、結婚に踏み切りました。

 

結婚してすぐに、相手の実家で同居になったのですが、部屋には、夫が学生時代から使っていたマンガやプラモデルがそのまんま置かれている状態。狭い6帖の子ども部屋なのに、そのまま私が押し込まれるような形での同居になったんです。

 

まぁ、ご想像がつくかと思いますが、私たちが住む子ども部屋のすぐ隣には、親世帯の部屋があるわけで……新婚なのに夜の生活はゼロ。彼は自分のベッドに寝て、私は机をどかして布団を敷いて寝ることに。

 

しかも、何かあったらすぐに彼が親を頼るので、それがイヤでイヤで仕方ありませんでした。たとえば部屋の掃除や洗濯を私がやろうとすると、姑が止めるんです。自分たちのことは自分たちでしますから、というと『後から来たくせに、我が家のルールに文句をつけるな』と姑から怒られました。

 

夫に、結婚したのだから私たち世帯の暮らしは自分たちの手で行っていきたい。できれば別居したいと訴えたのですが、彼は『別居するお金なんてないから無理。すべてお母さんにまかせておけば問題ない』と聞く耳を持たずで、会社から帰るとすぐに部屋にこもり、ネット三昧の毎日。

 

さすがに呆れ果て、2年もたずに離婚しましたが、最後の最後に『ウチの息子になんの不満があるんだ!!』と姑に言われたので『その年で自立もせず、すべて親におんぶにだっこ。それを許している親も気持ち悪いです!!』って言って、家を出ました」(40代・会社経営)

 

…………そう。「こどおじ」がモテない理由として最も大きな原因。それは、

 

  • 親離れできてない(ように思えるし、事実の場合が多い)!!
  • マザコン(としか思えないし、事実の場合が多い)!!
  • もしも結婚したら、もれなく、子どもを自立させることもできない「毒姑」がついてくる(としか思えないし、絶対に間違いナイ)!!

 

ということ。

 

極論になるかもしれないが、「こどおじ」にはモテる要素など、どこにもないのだ。

 

ちなみに。

 

「自身を愛らしく呼ぶことで、自分たちを正当化しようとしているのが気持ち悪い!!」(23歳・美容師)

 

という辛口意見も。

 

実家暮らしが、すべて悪いわけではない。だが、もしも「モテたい」「結婚したい」という希望を捨てきれずにいるのなら……自立した大人であることを示す努力が必要だろう。

 

※情報は2019年7月2日時点のものです

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