知らなかったら恥をかく!缶コーヒー宇宙人…“トミー・リー・ジョーンズ”映画3選

コラム

TND幽介

※画像はイメージです

 

■『逃亡者』:冤罪で逃亡する男を、どこまでも追跡する鬼捜査官役で映画賞獲得!!

 

演技派として名を馳せていたジョーンズは、ケネディ暗殺事件を描いた1991年公開の『JFK』でアカデミー助演男優賞にノミネートされるが、惜しくも受賞を逃してしまう。だが、1993年公開のサスペンス映画である本作で、念願のアカデミー助演男優賞を受賞してみせた。

 

シカゴで外科医として働いていたジョン・キンブル。ある日の夜、帰宅すると、妻が何者かに襲われ殺されてしまう。そしてキンブルは警察の誤解により、妻殺しの罪を着せられ、刑務所へ護送されるも、その途中に逃亡。己の無実と真犯人への復讐を誓ったキンブルだったが、その背後には、百戦錬磨の連邦保安官補サミュエル・ジェラードが迫っていた……というのが本作のあらすじ。

 

何より、ジョーンズ演じるジェラードの猛烈な執拗さは必見。キンブルの主張を「俺には関係ない」とはねつけ、見る者をヤキモキさせるジェラードが、捜査の過程で徐々に真実に近づき始める展開は、まさに手に汗握るサスペンスの金字塔ここにあり! といったところだろう。

 

 

■『メン・イン・ブラック』:90年代ハリウッドを席巻した大ヒットSFコメディ!!

 

硬派な役の多かったジョーンズだが、1997年公開の世界的ヒットSFコメディ『メン・イン・ブラック』では、そのコワモテぶりを逆手に取った無骨な捜査官K役を演じ、おしゃべりなウィル・スミスとの息の合った凸凹コンビぶりが人気を博した。

 

N.Y.市警の刑事ジェームズ・エドワーズは、捜査中、異常な身体能力を持った犯人に出会う。困惑する彼の元に、自分は地球上にいる数多の宇宙人を監視している秘密組織MIBの捜査官だという男Kが近づいてきた。彼は、素質のあるエドワードをスカウトしたいと言い出すのだが……というのが本作のストーリー。

 

アメリカの都市伝説である秘密組織MIBを、パロディとジョーク満載でシニカルに描いた本作。無口で仏頂面、しかし有能で意外と情に熱いK役を、どこか肩の力を抜いて演じているジョーンズは、見ていると思わず笑ってしまうはずだ。

 

 

■『ハンテッド』:退役軍人の殺人鬼と、それを追う元教官との緊迫のナイフ戦!!

 

数ある傑作に出演してきたジョーンズだが、筆者が最後に推したい隠れた傑作は2003年公開の『ハンテッド』だ。ホラーの金字塔『エクソシスト』の監督であるウィリアム・フリードキンが魅せる迫真のナイフ戦は、ミリタリーマニアも一目置く仕上がりになっている。

 

本作の筋書きはこう。軍を引退し、動物保護官として暮らしていた老人L.T.。そんな彼の元に、FBI捜査官が協力を申し出てくる。というのも、L.T.の教え子で退役軍人のハラムという男が、心を病み、連続殺人を行っているというのだ。鍛え上げたサバイバル術を駆使して、L.T.はハラム追跡を決意する……。

 

心を病んだ軍人とその元教官という関係性は『ランボー』を思わせるが、本作はその追跡術、そして超リアルなナイフ戦が見もの。互いに現地で作った即席ナイフを片手に激突する終盤では、見慣れた日本のCMからは想像できない、鬼気迫るジョーンズの名演が堪能できるだろう。

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