ロビン・ウィリアムズ映画3選 2014年、惜しくも自ら命を絶った男の俳優人生とは?

コラム

TND幽介

※画像はイメージです。

 

2014年に惜しくも自ら命を絶った名優ロビン・ウィリアムズ。ディズニー映画『アラジン』で魔神ジーニーの声を演じるなど、飄々とした心優しい役柄から、陰湿で不気味な役まで達者にこなしてきた彼の出演作を振り返る。

 

 

■『ジャック』[1996年]:他人より早く老化してしまう病を患った少年を大人の姿で熱演!

 

どこかイノセントな空気を持っていたウィリアムズ。自身でもそのことを理解していたようで、1996年公開、名匠フランシス・フォード・コッポラ監督のコメディ映画『ジャック』では、非常に難しい役柄を見事に演じきっている。

 

早老症という病を患った少年ジャック(ロビン・ウィリアムズ)。彼は10歳にして見た目が40歳という状態ゆえ、彼を想う両親の指示で、家族と家庭教師以外には会わない生活を続けていた。しかし、どうしても学校に行きたいというジャックの気持ちを抑えることができず…というのが筋書き。

 

一見すると40代のロビン・ウィリアムズなのだが、見続けていくうちに自然と彼が10歳の無垢な少年に見えてくる。このマジックは彼の類い稀なる演技力によるところが大きいだろう。命の儚さと尊さ、本当の意味で“大人になる”とはどういうことかを語るラストは涙物だ。

 


 
■『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』[1997年]:孤独な青年を導く役でアカデミー賞受賞

 

ロビン・ウィリアムズの演技力を世界が絶賛した一作に、1997年公開のヒューマンドラマ『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』がある。当時まだまだ無名俳優だった主演のマット・デイモンと、その友人で同じく俳優のベン・アフレックが共同で執筆した脚本を映画化した本作で、ウィリアムズはもう一人の主人公と言える心理学者を好演している。

 

マサチューセッツ工科大学数学科のランボー教授は、超難問のグラフ問題を掲示していた。秀才の学生たちが苦戦する中、その問題をあっさり解いたのは、アルバイトの清掃員ウィルだった。彼の才能の開花、そしてその素行改善のため、ランボー教授は旧知の仲の心理学者ショーン(ロビン・ウィリアムズ)に頼り…というのがストーリー。

 

あるトラウマゆえに心が荒れてしまったウィル。そんなウィルに寄り添うように接していたショーンだったが、物語はそんなショーンもあるトラウマを抱えていたことが明らかにしていく。人を理解していくことの困難さとその尊さを、年齢の垣根を超えて知っていく展開と、ウィリアムズの繊細な演技は見事なハーモニーを奏でている。

 

 

■『ストーカー』[2002年]:自身のイメージを払拭する孤独で哀れなストーカー役で話題に

 

最後に筆者が推したいロビン・ウィリアムズ映画は、2002年公開のサイコスリラー『ストーカー』だ。本作で、ウィリアムズは狂気的な主人公サイを怪演。これまでの彼のイメージとかけ離れた恐ろしい役柄が大きな評判を呼び、サターン賞主演男優賞を受賞した。

 

大型スーパーの写真現像ショップで働く、生真面目な中年男サイ。独身で孤独な生活を送る彼の唯一の楽しみは、常連客であるヨーキン家の、絵に描いたような平和な日常写真を密かに複製し、家に並べ、自身も家族の一員であると妄想することだった…。

 

人当たりはいいものの、絶妙に他人から“主役”として扱われない孤独な中年サイを、ウィリアムズは絶妙な塩梅で見事に演じきっている。憧れる一家の関係が実は崩壊しかかっていることをサイが知る後半、観る者の心には寒気とともに悲しさが渦巻くはずだ。


 

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