なぜ我々はギャルタレントのタメ口にはソワソワしないのに、フワちゃんのソレにはソワソワしてしまうのか?

コラム

 

「YouTuber芸人」として大人気を博しているフワちゃん(26)の快進撃が止まらない。オリコンの「2020年上半期ブレイク芸人ランキング」では4位にランクイン。YouTubeが主戦場なくせに、昨今テレビでその姿を観ない日はない勢いだ。
 
フワちゃんの最大の“武器”とは、言わずともがな「本番収録中にもかかわらず、自撮り棒片手にインスタライブ」だとか「大物芸能人相手でも物怖じせずに敬称略を省いた呼び捨て&タメ口」……といった“無礼さ”にほかならない。

 

まず、「本番収録中のインスタライブ」に関して申せば、フワちゃんの「自撮り棒」は、もはや、とにかく明るい安村の極細肌色パンツ、テリー伊藤の派手派手な帽子、極論すればタモリのサングラスにも該当するキャッチフレーズ的な“コスチューム”の一部ゆえ、そう目くじらを立てる必要もないだろう。実際、私は全然気にならない……が、対するフワちゃんの「呼び捨てやタメ口」には、いつもテレビで目の当たりにするたび、なぜかソワソワしてしまう。「え! 大丈夫? アッコさん…怒ったりしない!?」と。

 

コレがたとえば、やはり「歯に衣を着せない発言」を売りとする一連のギャルタレントだと、そこまでソワソワはしない。ああ見えて、ギャルという人種は場の空気を読む能力が抜群に長けており、一種の予定調和的な安定感すら漫然とただよっている。いっぽうのフワちゃんには、空気を読んでいるんだか読んでいないんだかよくわからない、イノセントな危うさがある。実際、フワちゃんについての何らかを論じる記事下にあるヤフコメ欄などをザッと眺めてみても、
 

「非常識」
「不愉快」
「面白いと思わない」
「生理的に無理」
「この子が出ていたらチャンネルを変えます」


 ……ほか、否定的な意見が大半だったりする。突如“お茶の間”にまで降りてきた“珍獣”の扱いを、現時点ではまだ視聴者が持て余している最中なのかもしれない。

 

さて。従来的な「テレビ上での“無礼”の線引き」において、ギリギリセーフのゾーンに生息し、その立ち位置を絶妙なバランス感覚でキープし続けてきたのが、先にも申したギャルタレントである。そして、フワちゃんの登場によって、彼女らがいずれ窮地に追い込まれてしまうのでは……みたいなことを『デイリー新潮』が書いていた。その理由は、おおそよだと以下のとおり。

 

「(ギャルタレントは)フワちゃんと見た目も違えば、キャラも被っていません。だけど、どうしてもフワちゃんの前では霞んでしまうんです」

 

「(ギャルタレントのズバッとした発言の多くは)コメント(の内容)にはそれほど変化がなく、パターン化していることが少なくありません」

 

「(フワちゃんは)ストレートなコメントやウケのコメントも絶妙に面白い。お笑い芸人並みにトークスキルが高い。これがギャルタレントにはない魅力だと思います」(すべて、某民放プロデューサー談)


なるほど、これまでは「ギリギリアウト」だった“無礼”のゾーンを、テレビマンたちはフワちゃんを神輿として担ぎながら「ギリセー」にまで広げ、マンネリを打破しようと目論んでいる……のか? その実験的な試行錯誤の段階だからこそ、我々はフワちゃんを観てソワソワしてしまう、あるいは三下り半を突きつける……。仮に、フワちゃんがテレビ界や視聴者から総スカンを喰らったとしても、彼女にはYouTubeという帰る場所があるわけだし?

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