知ってますか?石川五右衛門の「右」はなぜ読まないのか
コラム
石川五右衛門の「五右衛門」は、ご存知のとおり「ごえもん」と読みますが、「右」は発音しません。彦左衛門の「左」は発音するのに、右はなぜ読まれないのでしょうか。
この場合の「右」のように読まれない文字を黙字(もくじ)といいます。日本語には意外と多く、伊達(だて)の「伊」や和泉(いずみ)の「和」もこれにあたります。いま現在は発音されていない「右」ですが、昔は「ごうゑもん」と発音されており、「ゑ」は「うぇ」と読んでいました。つまり、「ごううぇもん」でした。これだと、母音が続いて読みづらいため、そのうち「ごえもん」と言うようになりました。体育の読みは、たいいくですが、日常会話では「たいく」に近い発音をするように、文中で母音が続く場合、片方の母音が省略されたり発音されないケースが今でも多くみられます。
黙字は日本語だけでなく英語やフランス語にも見られます。よく知られている身近な単語にもたくさんあり、highの「gh」、knowの「k」、climbの「b」などなど枚挙に暇がありません。
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