同名漫画を原作とする格闘ラブコメアニメ『らんま1/2』は、今なお根強い人気を誇る人気作。魅力的な登場人物に溢れた本作のなかでも今回は、水をかぶると女になってしまう特異体質持ちの主人公・早乙女乱馬の名セリフを振り返っていこう。

 

 

■「だけどおめー……笑うと、かわいいよ」

 

まず紹介するのは、乱馬が許嫁の天道あかねと出会って間もない第6話「あかねの失恋 だってしょうがないじゃない」での一幕だ。

 

接骨院を営んでいる東風を慕うあかねだったが、東風はあかねの姉・かすみに好意を寄せていて眼中にない。乱馬は落ち込むあかねを元気づけようとするも、気丈に振る舞うあかねと口喧嘩を繰り広げてしまい上手くいかない。

 

稽古で気持ちを晴らそうとするあかねの前に現れた乱馬。あかねと拳を交えるなかで乱馬は「そんなに怒ってばっかいて疲れねえか？」といつも通り憎まれ口をたたいたかと思いきや、「だけどおめー……笑うと、かわいいよ」と続ける。これにはあかねも呆気に取られ、乱馬に不意を突かれて尻餅をついてしまうのだった。

 

 

■「あかねはおれの許婚だ!!  手ェ出したら……ぶっ殺すぞ!!」

 

普段はあかねとの喧嘩が絶えない乱馬。しかし、ひとたびあかねの身に危険が迫ると、あかねを守ろうと勇ましい姿を見せる。第15話「危機一髪！死霊の盆踊り」で飛び出したこのセリフも、そんな乱馬の熱さが溢れている。

 

あかねとペアを組み、三千院帝・白鳥あずさペアと格闘スケートで対戦することとなった乱馬。試合中にあかねの唇を奪うとのたまう三千院に、乱馬は闘志を燃やす。

 

乱馬の強力な一撃で片膝をつき、「たっぷりと後悔させてやるぞ！」と言い放つ三千院に、乱馬は「いいか！ あかねはおれの許婚だ!! 手ェ出したら……ぶっ殺すぞ!!」と切り返す。ギャラリーが見守る試合会場で堂々と宣言してみせたあたり、乱馬の怒りのほどが伺えよう。

 

 

■「す、好きになっちまったもんはしょーがないじゃん……」

 

最後に紹介するのは、第153話「五寸釘光、ひと夏の恋」でのセリフ。素直になれない乱馬があかねへの想いをストレートに表現した貴重な場面だ。

 

乱馬とあかねのクラスメイトで呪術が趣味の五寸釘光は、自身の呪術コレクションに興味を抱いた幽霊の少女・小金に恋をしてしまう。だが、小金の正体を知った五寸釘はショックを受ける。

 

河川敷に座り込む五寸釘。彼を励まそうと乱馬が口走ったのが、「俺ならたとえ相手が幽霊だろーがバケモンだろーが、世界一不器用ですっとこどっこいの可愛くねえ寸胴女でも……す、好きになっちまったもんはしょーがないじゃん……」という言葉だった。同じ男として五寸釘を放っておけなかったからこそ、その本心も漏れ出てしまったのだろう。