『ルパン三世』次元、五ェ門、ルパンがマジになったらどうなるの? 真剣勝負3選!

コラム

citrus ダン・ブルウッド

 

アニメ『ルパン三世』は1971年10月に最初のテレビシリーズがスタートし、今年で50年目を迎えた人気作品。今回は数多いテレビシリーズのエピソードから、ルパン三世とその仲間たちの真剣勝負が描かれた3本をピックアップ!

 

 

■「荒野に散ったコンバット・マグナム」/愛銃を失った次元の死闘!

最初は1977年~1980年放送の『PART 2』から、第99話「荒野に散ったコンバット・マグナム」をご紹介。このエピソードではルパンの相棒であり超一流のガンマンである次元大介と、彼に挑戦する殺し屋とのギリギリの戦いが描かれた。

かつて果し合いの約束を交わしたストーンマンと再会した次元は、決闘のやり直しを求められる。16時に国境の門が閉まるまでに国を出なくてはならないという状況ながら、ストーンマンと決着をつけようとする次元。約束の15時を迎えてストーンマンとの決闘が開始されるが、次元の愛銃はルパンに盗まれ、分解されて国境までの道しるべに使われてしまう。

二人の果し合いでは、ストーンマンの銃撃を回避しながらコンバット・マグナムを組み立てる次元の追走劇が展開される。戦いのなかで次元の身なりがボロボロになっていく姿や、逃げ惑う次元の目的に気づいたストーンマンの猛攻撃、勝敗が決する一瞬など、スリルに満ちたアクション描写は必見だ。

 

 

■「友よ深く眠れ」/悲劇の同門対決……静かに怒る五ェ門の一閃を見よ!

続いて紹介するのは、1984年~1985年に放送された『PART Ⅲ』第24話「友よ深く眠れ」。このエピソードには剣の達人である石川五ェ門の修行仲間が登場し、友との戦いに向かう五ェ門の葛藤が映し出される。

政財界の大物である谷山ゴウゾウが所有する秘宝に狙いを定めたルパン一味だったが、そこに谷山が雇った刺客、青龍が現れる。青龍は五ェ門とともに同じ師のもとで忍法を学んだ過去を持ち、自分の一族を皆殺しにした日本人を探して谷山のもとに身を寄せていた。一族の仇が谷山であることを知らずに……。

終盤の五ェ門と青龍の決戦の舞台となるのは、ビルに張り巡らされた見えない糸の上。二人の激闘もさることながら、思いがけない形で対決が決着を迎えた後、青龍の無念を晴らすために斬鉄剣を振るう五ェ門の怒りと哀愁が漂う姿に注目だ。

 

 

■「脱獄のチャンスは一度」/一瞬に賭けたルパンと銭形の真剣勝負!

最後は1971年~1972年に放送された『PART 1』から、第4話「脱獄のチャンスは一度」を紹介したい。ルパンと永遠のライバル銭形警部のギリギリのせめぎ合いが描かれており、2017年に実施されたファン投票で選ばれたエピソードを放送する企画『ルパン三世ベストセレクション』では第4位となった。

銭形に逮捕されてしまったルパン。護送中は言葉巧みに銭形を挑発するものの、収監後は「俺はルパンじゃない」の一点張り。1年間にわたって囚われていたルパンだったが、ついに訪れた死刑執行の日に脱獄作戦を仕掛ける。

見どころは殺さずに生け捕りにした銭形への屈辱を晴らすため、あえて長きにわたる雌伏の時を過ごしたルパンの執念。単なる泥棒と刑事の関係に留まらない奇妙な友情が取り上げられることが多い二人がバチバチと火花を散らしたこのエピソードは、シリーズ初期だからこその趣が感じられるだろう。

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