『るろうに剣心』劇場版最終作にサプライズ出演の“天剣の宗次郎”、生い立ち知ってた?

コラム

citrus 編集部

 

全5部作の実写映画化で話題になった人気漫画『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―』。主人公・剣心の宿敵・志々雄の片腕である“天剣の宗次郎”と言えば、剣心とも対決する重要キャラです。今回はその宗次郎の強さの秘密を、彼の物語と共に紐解いていきます。

 

 

■“天剣の宗次郎”の強さの秘密

“天剣の宗次郎”こと瀬田宗次郎は、打倒明治政府を企む志々雄真実の片腕として剣心らの前に幾度となく登場します。剣心と初めて剣を交えるのは、志々雄の支配下に置かれた温泉地・新月村。そのとき剣心は、宗次郎が殺気も闘気も持ち合わせておらず、それゆえに攻撃が読みづらいことに気づきます。

志々雄曰く、その理由は宗次郎が“喜怒哀楽”の“楽”以外の感情が欠落しているから。では、なぜ宗次郎はそのようになってしまったのでしょうか。それは宗次郎の過去、出生に秘密がありました。

 

 

■志々雄真実の片腕・瀬田宗次郎の過去

宗次郎は、とある米問屋一家の妾の子として生まれ、養子として一家に引き取られました。しかし、そこでは宗次郎の存在は厄介がられ、一家からは毎日いびられる生活。そんな折、捕らわれた政府から逃げ出した志々雄と出会います。

宗次郎は自身の境遇を志々雄に説明し、「仕方ないよね…僕はこの家の本当の子じゃないから悪いんだ…」と諦念を吐露。しかし、志々雄はそれを「違うな」とばっさり否定。続けて「生まれがどーのこーのじゃねェ お前が弱いから悪いんだ」と志々雄の持論“弱肉強食”を説きます。

宗次郎は、核心を突かれたような表情に。その晩、志々雄から「宿代代わりだ」と渡された脇差を手に持ちながら胸の鼓動を高鳴らせます。その後、「やっぱりこれは返そう」、「僕は志々雄さんみたいに強い剣客にはなれないよ」と一度は脇差を返そうとしたのですが…。

新政府の反逆者である志々雄を宗次郎がかくまったことに感づいた養父たちは、宗次郎を殺そうと駆け寄る事態に。そんな絶体絶命の窮地に、宗次郎は自分の身を守るため、やむなく脇差を振るって養父たちを斬殺。

志々雄は宗次郎の剣の才を見抜き、宗次郎を引き連れていきます。当の宗次郎はそれ以来、志々雄の“弱肉強食”という哲学を信じるようになるのと同時に、“楽”以外の感情が欠落。本当は人を殺したくなかったのに殺してしまったという後ろめたさを、奥底に秘めながら…。

 

 

■剣心と戦い、封印された感情が……

志々雄のアジトで2回目となる剣心との決戦に臨む宗次郎。そこで宗次郎は封印されていた感情を次第に取り戻していきますが、決着は宗次郎の敗北。そして剣心の活人剣と相対することで再び己自身の心と向き合うこととなり、志々雄との決別を決意します。

振り返ると、幼少期に志々雄から受け取った脇差を返そうとしたときの思いが、当時の宗次郎の本心だったはず。ですが、自身の命を容赦なく奪いに来る養父たちをやむなく殺し、自身のその行動を正当化するために、ある種の強い自己洗脳状態に陥ったのかもしれません。

とはいえ、あのときあの場で養父たちを殺さなければ宗次郎が殺されていたことも事実。志々雄に助けられたこともまた事実でしょう。

そして再び宗次郎を救ってくれた剣心は、「真実の答えは自分の人生の中から見い出すでござるよ」と説き、宗次郎はその言葉を頼りに“自分の真実を探す”流浪の旅に出るのでした。

こちらの記事もおすすめ!
「お母さん、お姫様抱っこ!」と6歳息子が駆け寄ってきたので「いいよ!おいで!」と受け入れると…?

「お母さん、お姫様抱っこ!」と6歳息子が駆け寄ってきたので「いいよ!おいで!」と受け入れると…?

ページトップ