【進撃の巨人】バランス型の巨人化能力3選 色々な意味で "進撃の巨人" はチートすぎ
今年4月、11年以上におよぶ連載を終えた漫画『進撃の巨人』。人間と巨人の壮絶な戦いを描いてきたこの作品には、幾多の名バトルを生んできた全局面型の巨人が登場してきた。今回はそんな巨人をピックアップ。ネタバレありなので注意されたし!
■鎧の巨人/石壁をも打ち砕く強固な皮膚をまとった屈強さは超絶
まずは、物語序盤から終盤まで活躍し続けた鎧の巨人だ。“九つの巨人”と呼ばれる異なる特徴を持つ九体の巨人の一体であり、劇中ではエレンら主人公の住むパラディ島に身分を隠して潜入していた、敵国マーレの戦士であるライナー・ブラウンがその能力を継承していた。
15mを越す屈強な筋肉質の体躯に、硬質化した皮膚を文字通り鎧のようにまとった巨人であり、その鎧の強度はパラディ島勢力が所有している大砲などの直撃を食らってもビクともしないほど頑強。その硬度を生かしたタックルは分厚い石壁を一撃で粉砕するほど。
継承者であるライナー自身が高度に訓練された戦士であり、彼の持つ戦闘技術と合わされば重火器に囲まれた要塞でさえたやすく蹂躙してしまう。しかし、その鎧も他の巨人の持つ硬質化パンチや、対巨人戦での関節技などには弱いという弱点がある。
■女型の巨人/美しきボディから繰り出される切れ味鋭い脚技殺法
次は、エレンたち調査兵団を苦しめた美しく危険な女型の巨人だ。14mほどの身長に、すらりと伸びた長い脚と女性的な丸みを帯びたフォルム、さらには巨人化することで歪みがちな容姿も比較的整ったままであり、他の巨人とは一味違う雰囲気をまとっている。その正体は、先述のライナーらとともにパラディ島に潜入したマーレの戦士、アニ・レオンハートである。
人間状態の身のこなしを巨人化しても行える軽やかさと、比較的長い時間巨人化を維持できる持久力を兼ね備えた全局面型といえる女型の巨人。これだけだと没個性気味ではあるのだが、継承者であるアニの鍛え抜かれた蹴り主体の戦闘技術と合わさることで、恐ろしい殺人兵器に変貌を遂げていた。
実際、エレンとのタイマン戦では、切れ味鋭いアニの蹴りが女型の巨人状態で繰り出され、巨木の背後でガードをしていた進撃の巨人の腕、顔面、そして巨木をも一緒くたに切り飛ばしている。こうした基本スペックの他に、アニがマーレ訓練兵時代に、他の巨人の脊髄液と思しきものを多数飲まされていた影響で拳や脚を硬質化させたり、短距離限定で無垢の巨人をおびき寄せたりする能力まで身につけている。
■進撃の巨人/敵の能力を取り込むことで進化を続けた暴虐の巨人
最後は、本作の主人公であるエレン・イェーガーが継承した巨人・進撃の巨人を紹介したい。15mほどの身長に細マッチョですらりとした体躯。そしてボサボサと首辺りまで伸びた髪と、相手を威嚇するかのような鋭い眼光が印象的な見た目をしている。
戦闘能力としてはこれといった目立つ特徴はないものの、あらゆる局面に対応できる汎用性がある。エレンが継承した当初は怒りに任せた乱暴な戦闘が多かったが、マーレのレベリオ収容区を強襲した頃になると、巧みな格闘術で他の巨人との戦闘に勝利する戦闘力を披露している。また、劇中で「ヨロイ ブラウン」とも読める文字が書かれた瓶の液体を口にしてからは硬質化能力を発動できるようになり、さらに戦鎚の巨人を殺害して脊髄液を吸収して以降は、戦鎚の能力すら手中に収めた。
しかし、これらの能力はあくまでも表層的なもので、その真の能力はなんと過去と未来の歴代継承者の記憶を読み、一番未来の継承者であれば過去の継承者に干渉して行動を操作できるという衝撃的なもの。事実上最後の継承者となったエレンはこの能力で自分が導く未来を覗き、前代未聞の大虐殺を行う決意を固めたのだった。