【進撃の巨人】メカ好き、集まれ~! 巨人駆逐などにお役立ちする“立体起動兵器”
2021年4月に完結した大人気漫画『進撃の巨人』。人を食らう巨人と人類の鬼気迫る攻防を描いた本作には、巨人討伐などのために人類側が開発した様々な兵器が登場する。今回はなかでもスピーディーなバトルを演出した“立体起動兵器”を3つ紹介したい。
■立体起動装置/人類が巨人を切り裂くために開発した“反撃の切り札”
まずは、劇中で幾度も登場したパラディ島兵団勢力の主力兵器である、立体起動装置を紹介したい。この装置のおかげで、パラディ島勢力は巨大な大砲でもすぐに再生してしまう巨人という脅威と、なんとか張り合うことができたのである。
この装置は、使用者の腰にベルト装着するワイヤー射出装置とその巻き取り装置、そしてその射出を操作するトリガー兼剣の柄の部分、それに取り替え式の刃ホルダーが合わさった装備一式を指す。
取り替え式のガスボンベのパワーで射出したワイヤーを木や建物などに食い込ませ、それをものすごい勢いで巻き取ることで、兵士はまるで宙を舞うかのごとく戦場を飛び回り、一瞬の隙を突いて両手の鋭い刃で巨人の弱点たるうなじの肉を削ぎ落とすのだ。だが、ガス欠になると装置が使えなくなってしまうのが弱点なので、そのガスの“吹かし具合”も兵士の技量の一つとなっている。
■立体起動装置:雷槍装備/対巨人戦闘力を格段に向上させた必殺の破壊兵器装備
雷槍は、先に紹介した立体機動装置の追加兵装の一つである。調査兵団がクーデターにより中央憲兵を制圧したのち、中央憲兵が秘匿していた技術を応用して生み出されたのがこの兵器だ。
まるで雷が落ちたかのような使用時の轟音からそう名付けられたこの装備は、簡単にいうと杭状の対巨人用の徹甲榴弾である。使用者の体躯の3分の2はあろうかという長さの榴弾は両腕に三発ずつ装備し、立体機動装置のトリガーと連動して発射される。安定翼などはないので、基本的には立体機動装置の高速移動ありきのヒット&アウェイを利用した至近距離での使用が想定された兵器なのだ。筒の後ろについたケーブルを発射後に引き抜くことで起爆する仕組みになっている。
その威力は凄まじく、これまで砲弾すら寄せ付けなかった鎧の巨人の装甲を貫き、数発を同時に能力者本体が収まったうなじに撃ち込み爆破したことで、一撃で戦闘不能に追い込んでいる。そのほか、当然、無垢の巨人にも有効で、携行弾数は少ないものの、兵士の生存率を格段に向上させた兵器と言えるだろう。
■対人用立体起動装置/高速で飛び回り相手を撃ち落とす禁断の強襲用兵器
人類存亡の要であった対巨人用兵器“立体機動装置”、それをあろうことか対人用に再設計したのがこの対人用立体機動装置だ。この兵器は、王政直轄の中央第一憲兵団、そのなかでも一部の腕利きを集めた秘匿部隊である対人立体機動部隊が使用していたものである。
ガスを利用したワイヤーの射出装置と巻き取り機構自体は旧型の立体機動装置と同様ながら、ガスボンベと巻き取り機構は背中に背負う形に変更。だが、その最大の違いは刃の部分が散弾を放つ拳銃に変更されている点だろう。これにより敵対勢力や立体機動装置を使う邪魔者を瞬く間に排除することができるのだ。
だが、拳銃部分とワイヤーの射出装置が一体型なので、一度ワイヤーを射出すると巻き取るまで銃口を向けることができないという欠点も。これにより移動中の攻撃はどちらか片腕に制限され、かつ弾倉が一発ずつの交換なので、隙を突かれてやられる兵士も多かった。ちなみに、物語終盤のマーレ編では、この対人用立体機動装置にイェレナを介してもたらされたマーレの連発式拳銃の技術を融合させた、新型立体機動装置が登場している。