『劇場版 呪術廻戦 0』を先にネタバレ! 乙骨に敗れた夏油――その真の敗因とは?

コラム

citrus 二階堂銀河

 

2020年10月にアニメ化した『週刊少年ジャンプ』の人気バトル漫画『呪術廻戦』。かつて呪術高専で優等生だった夏油傑は、ある事件をきっかけに呪術界を離反します。そして反旗を翻した「百鬼夜行」で、夏油はなぜ敗れてしまったのかを振り返っていきます。

 

 

■予定通りに遂行したはずの「百鬼夜行」――夏油の想定外だったこととは?

 

物語本筋の時間軸より遡ること10年以上前、のちの呪術高専教師となる五条悟の親友・夏油傑は呪術界を離反します。ある事件をきっかけに優生学的思想を持つようになってしまった夏油は、術式を使えない非術師を皆殺しにして呪術師だけの世界を築こうとするのです。

 

約10年後に呪術高専を訪れ、人間界を襲う「百鬼夜行」の日時と場所を予告するのですが、その宣戦布告こそが実は罠。真の狙いは、呪術高専に入学したばかりでありながら特級過呪怨霊である祈本里香を携える乙骨憂太に接触し、祈本里香を引き込むことでした。

 

「呪霊操術」で取り込んだ呪霊を操る夏油は、予告通りの場所と時間に呪霊を襲撃させます。そしてその隙に、夏油本人は呪術高専にいる乙骨を急襲。ギリギリで夏油の狙いに気づいた五条によって乙骨のもとへと送られた乙骨の同級生・パンダと狗巻は、五条の「乙骨を守れ」という指示に従い夏油と戦います。

 

しかし、呪術界に4人しかいない特級術師の1人・夏油が相手では全く歯が立たず、彼らは瀕死の状態に。そのさまを目の当たりにした乙骨は憤激し、特級過呪怨霊の祈本里香を完全顕現。ここまでは概ね夏油の予定通りに事が進んでいたのですが、唯一想定外だったのは、その乙骨が強すぎたことでした。

 

 

■乙骨相手に瀕死となった夏油のもとへ現れた、かつての親友・五条は何を語る?

 

真価を発揮した祈本里香を使いこなす乙骨はあらゆる術式を模倣し、それを目の当たりにした夏油は「変幻自在」「底なしの呪力の塊」と驚きます。さらに乙骨は自らを生贄にした呪力の制限解除によって、夏油の奥の手に対抗。戦いの末に、夏油は手持ちの呪霊全てと右腕を失います。

 

瀕死の夏油の元に、足止めを食らっていた五条がようやく到着し、夏油はとどめを刺されます。その直前の会話で、五条は「オマエの様な主義の人間は若い術師を理由もなく殺さないと信用した」と前置きし、パンダと狗巻を送った理由を「2人が夏油に敗れることで乙骨の起爆剤になってもらうためだった」と明かしました。

 

それを聞いた夏油も「信用か、まだ私にそんなものを残していたのか」と意外そうな顔をします。かつての親友だったからこそ、全ては五条の狙い通りに夏油は動かされ、五条の読み通りの展開に倒れてしまったのです。そう考えると、やはり夏油が敗れた真の相手は、想定以上の強さを発揮した乙骨というよりも、夏油をよく理解する親友の五条だったと言うほうが妥当なのではないでしょうか。

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