『マクロスF』新作公開記念 ランカよりシェリル派という人に読んでほしいランカ・リー考察

コラム

citrus 干支せとら

 

2021年10月、アニメ『マクロス』シリーズの完全新作である『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE !!!!!!』が公開され、その同時上映作品として『劇場短編マクロスF 〜時の迷宮〜』)も公開された。長きに渡り愛される作品『マクロスF』に登場する歌姫、“超時空シンデレラ”ことランカ・リーの魅力を考察していこう。 

 

 

■小動物のような表情とビジュアル

ランカのビジュアルと言われてすぐに思いつくのが、くりっとした大きな瞳と明るい緑色の髪色だ。

ツインテールとボブカットを混ぜたような独特なヘアスタイルは、作中ではまるで命が宿っているかのようにぴょこぴょこと動く。これは、彼女の感情を表す点で欠かせない要素の一つとなっているだろう。

また、ころころと表情を変えるのもランカの特徴。もう一人のヒロイン・シェリルに、想い人である主人公・アルトとの関係を「アルトはあたしのド・レ・イ」と言い表されたときには、顔を真っ赤にして恥ずかしがり、さまざまな妄想を繰り広げて二人を訝しんだ。

ヘアスタイルと表情、そしてときおり描写される八重歯の存在も相まって、どこか子犬のように見えることも少なくない。まさに愛されヒロインなのである。

 

 

■聴く者の心を浄化するまっすぐで純朴な歌声

ビジュアルに次いで注目すべきはランカの歌声である。

2009年公開の映画『虚空歌姫 〜イツワリノウタヒメ〜』冒頭では、中華料理店「娘々」でアルバイトをしている普通の女の子だったランカ。シェリルとのコンタクトがきっかけとなり、歌手としてのスターダムを駆け上がることに。

完結編となった2011年公開の映画『恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜』では、既に希望の新星“超時空シンデレラ”と称されるほどの人気アーティストになっている。ライブで披露した楽曲「虹色・クマクマ」は、メルヘンな世界観のなか、彼女のかわいらしい歌声で歌い上げられ、シェリルをはじめとする観客に癒しを与えたのだった。

そもそも本作のヒロインであるシェリルとランカは、体内にフォールド細菌を有すフォールドソングの歌い手なのだが、ランカの歌声は特に未知の宇宙生物バジュラに対しても、高い干渉力を持っていることが作中でも示唆されている。生きとし生けるものすべての心を動かすその歌声、おそるべし……。

 

 

■内気なように見えて意外と行動派

『虚空歌姫 〜イツワリノウタヒメ〜』の物語終盤。ギャラクシー船団を襲うバジュラに対し、「……もしもバジュラがこの私を狙ってくるのなら……」とつぶやき、人々を救うために単身突撃。大きな敵に立ち向かう勇敢な姿を見せた。

また、そんな一面は『恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜』でもうかがえる。バジュラとの最終決戦を控えた、ランカたちの所属するフロンティア。決戦に向かう間際、アルトを呼び止め「アルト君が好きです!」と勇気を振り絞り告白する。今までの内気な性格からは予想もできないような成長を遂げていたのだ。

“ランカを守る”というアルトの意思を大切に受け止めていたランカだが、シェリルに傾いているアルトの気持ちにも気が付いていた。アルトは返事を制止されたため何も答えずにランカを抱きしめたのだが、直後流れ出す彼女の楽曲「放課後オーバーフロウ」のイントロがまた、このシーンの切なさを助長させる……。

 

 

■「キラッ☆」で悩殺する唯一無二の愛嬌

ランカには非常に有名なポーズ兼決めセリフがある。それは主に彼女の楽曲である「星間飛行」のサビ前で発される「キラッ☆」だ。

『恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜』でも「星間飛行」が披露されている。捕らえられたシェリルを救うためアルトとともに監獄へ向かったランカ。大勢の囚人たちの気を引くために同楽曲を歌唱すると、囚人の一人が「超時空シンデレラ、ランカちゃんだ!」と叫ぶなど、その人気は監獄内でも健在であった。

彼女らしくかわいく歌い上げた「星間飛行」。シェリル救出のため、カムフラージュとして行われた慰問ライブであったが、ランカの歌と愛嬌、そして「キラッ☆」に囚人たちもメロメロに。誰もが惹きつけられる魅力をアピールし、ヒロイン、そして歌姫としての価値を高めていた。

 

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