【90年代のJ-POP】「この1曲しか知らない…」と思われがちなアーティスト3選

コラム

 

数多くのヒット曲が生まれた1990年代。当時のチャートを見ているとヒット曲を何曲も送り出しているアーティストがいる一方で、代表曲1曲が有名すぎて他の曲はあまり知られていないアーティストもチラホラ……。今回はそんなアーティストを3組紹介。

 

 

■大事MANブラザーズバンド/代表曲:『それが大事』

まず紹介するのは、大事MANブラザーズバンド。彼らの代表曲といえば、『それが大事』ですよね。1986年に結成された大事MANブラザーズバンドは1991年にファーストシングル『Mo-Rio』でデビューしました。

ですが、1枚目、2枚目のシングルは鳴かず飛ばず……。しかし、3枚目のシングル『それが大事』が累計売上枚数160万枚を売り上げる大ヒットを記録。のちにバンドは解散しますが、その後も音楽活動を続けていたボーカルの立川俊之さんは、2016年に『それが大事』のアンサーソングとして『神様は手を抜かない』を発表しています。

『神様は手を抜かない』の歌詞に注目すると「負けてもいい 投げ出してもいい」などのフレーズから、『それが大事』とは正反対のメッセージが込められているのがわかります。立川さんいわく、『それが大事』のヒットを機に改めて考えたところ、“本当はどれも大事じゃない”“自分にとって何が大事なのかを考えることが大事”という結論に至ったのだとか。

 

 

■KAN/代表曲:『愛は勝つ』

1987年にファーストシングル『テレビの中に』と同名アルバムでデビューを飾ったKANさんは、1990年にリリースしたシングル『愛は勝つ』でダブルミリオンを達成し、一躍世に知られる存在に。1991年には日本レコード大賞を受賞、NHK紅白歌合戦にも初出場しました。

その後、KANさんは2002年から音楽留学のためにパリに渡り、2004年に帰国。現在も精力的に音楽活動を行っており、2022年1月現在までに35枚のシングル、17枚のアルバムを発表しています。aikoさんやMr.Childrenの桜井和寿さん、平井堅さんなど、現在活躍中の多くのアーティストが敬愛する人物としてKANさんの名前を挙げていることからも、後世にも大きな影響を与えていることがわかるでしょう。

 

 

■バブルガム・ブラザーズ/代表曲:『WON’T BE LONG』

最後に紹介するのが、代表曲『WON’T BE LONG』で知られる、バブルガム・ブラザーズ。1985年にシングル『忘れじのエヴリナイト』でデビュー。ファンクやソウル、ヒップホップといったブラックミュージックをJ-POPに持ち込んだ彼らは、当時から“和製ブルース・ブラザーズ”とも呼ばれる存在でした。

1990年に発表したシングル『WON’T BE LONG』が、深夜ラジオ『オールナイトフジ』で流れたことで問い合わせが殺到し、カラオケの鉄板として親しまれるように。その後もメキメキと売り上げが伸び続け、最終的には約170万枚をセールスする大ヒット曲になりました。

ですが、90年代後半に差し掛かると二人揃っての仕事が減り、活動休止状態に。2008年に12年ぶりとなるシングル『Daddy’s Party Night(懲りないオヤジの応援歌)』を発表し活動再開するも、2012年に再び活動休止。その後、結成35周年を迎えた2018年に改めて活動を再開しました。

紆余曲折あったバブルガム・ブラザーズですが、やはり音楽界に与えた影響は大きく、彼らのフォロワーだというアーティストも少なくありません。特に、2006年のEXILE&倖田來未がカバーした『WON’T BE LONG』が記憶に残っている方もいるのではないでしょうか。
 

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