チョコプラ長田が語る「YouTubeとの付き合い方」から、 量産型フリーライターが学んだ "とある教訓" とは

コラム

 

「時代をリードする注目企業のCMOやマーケターのインタビュー、最先端のマーケティング事例をお届けすること」をコンセプトとするウェブメディア『Marketing Native(マーケティングネィティブ)』が、お笑いコンビ『チョコレートプラネット』のツッコミ兼ネタづくり担当である長田庄平(42)のインタビュー記事を配信していた。

 
現在、登録者数は157万人。視聴者数も数百万回で、なかには3700万回を超える動画もあるというYouTube『チョコレートプラネット チャンネル』にスポットを当てた内容で、正直これまであまりこのヒトの真面目な語りを聞く機会が私はなかったのだけれど、なかなかに興味深いことをいくつかおっしゃっていたので、とりあえずは、その「いくつか」を以下にピックアップしてみよう。

 

(※「なぜ、自分たちの動画がこうもヒットしているのか?」という質問に対して)

 
これを言うとおしまいなのですが、よくわからないんです(笑)。僕らは戦略的に動画制作に取り組んでいるわけではなく、本当に自分たちの好きなことを追求しているだけなので、何が視聴者にハマっているのか理解できていないのが正直なところです。

逆に言うと、これだけいろんな動画を上げても、何がバズるのか、どんな動画なら視聴回数が増えるのか、全然見えてこないところがYouTubeの面白さであり、魅力なのかなと思います。

 
(※「面白いネタを思いつくための発想力や企画力について」という質問に対して)

 

(前略)「面白い企画を出している」と思われがちですが、失敗のほうがずっと多いんですよ。それを自分が一番よく知っているから、「(チョコプラのことを)クリエイティブ」と言われてもピンとこなくて、むしろ「自分はクリエイティブじゃないから、数を出すしかない」というのが僕の考えです。

 
──野球みたいに「3割打てば上出来」という感じですか? 

 
はい。10球しか打たなかったら3発しかヒットになりませんけど、100球なら30本、1000球なら300本ですからね。300本もヒットが出れば、残り700本は忘れられて、みんなの記憶には「よく打つ人」の印象だけが残りやすいんだと思います。

 
(※「もっとクリエイター気質なのかと思っていました」という問いかけに対して)

 
モノづくりは得意ですけど、クリエイター的な才能はあまりないと思います。一個一個をちゃんと考えてヒットさせるのは難しいので、たくさん企画を出して、総合的にクリエイティブな世界観に近づけるという感じです。

 
私は、受注があれば記名・無記名を問わず「なんでも書きますよ」系の、ひと言で言ってしまえば「量産型の文筆業者」である。ここcitrusにも(土日祝日を除いて)毎日一本ずつコラムを寄稿しているのだが、私にとってこのcitrusのコラム仕事は、まさに「チョコプラにとってのYouTube」と同じスタンスにある媒体となっている。

 
(原則としては)自分が好きなことしか書いていないので、ストレスはない。やはり、どんなコラムがバズって、どんなコラムが(PV的に)惨敗するのかはいまだまったく見えてこない。もちろんのこと、自分では “自信作” だと胸を張って寄稿したものが必ずしもバズるとはかぎらない。逆にネタ切れのままパソコンに向かってぼんやりと書き上げてしまった(自分のなかでの) “駄作” がPV10万超えを達成してしまうこともある。「そこが面白い」と私も思っている。

 
とにかく一回でも多く打席に立つことが大切なわけであって、「打席に立つ=名前を世に出す」回数が増えれば増えるほど、ちまたの人々は「なんとなくクリエイティブなヒト?」と勝手に勘違いしてくれるのだ。

 
そもそも、ビジネスパーソンな皆さまが好んで使いがちな「クリエイティブ」って、いったい何なんだろう? 同メディアでは「しっかりつくり込んだ独創的かつ画期的で上質なモノ」みたいな感じにイメージをなされているようだが、おそらくチョコプラも含む、いわゆる「モノづくり」の第一線でシノギを削っているプロフェッショナルな方々は、自分が日々こなしている作業が「クリエイティブか否か」なんてことは、ほとんど意識していないのではなかろうか? 

 

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