【90年代後半】 “ポケモン以外” の育成ゲーム! 戦うたまごっち? GBでもドラクエ?
世界的な人気を誇るゲーム「ポケットモンスター」。1996年の発売以降、子どもから圧倒的な人気を集めたポケモンの影響力はすさまじく、後を追うように多くの育成ゲームが誕生した。今回はポケモン以外に当時の子どもがハマった育成ゲームを3作解説!
■デジタルモンスター/1997年
1997年6月26日にバンダイから発売された小型携帯ゲーム機「デジタルモンスター」。バンダイで既に商業的な成功を収めていた育成ゲーム「たまごっち」に、対戦バトルの要素をプラスした “戦うたまごっち” をコンセプトに企画されたゲームだ。
「デジモン」と呼ばれるコンピューター上に生息する生命体を育成、進化させ戦わせるというゲーム性は瞬く間に子どもたちを虜にし、累計800万個以上の売上を記録。1999年に放送したTVアニメ「デジモンアドベンチャー」の人気も相まって、多くのファンを獲得した。
現在に至るまで、後続の小型ゲーム機やゲームソフトが続々と発売されており、今なお根強い人気を誇るコンテンツである。
■メダロット/1997年
「メダロット」は、1997年11月28日にイマジニアから発売されたゲームボーイ用のゲームソフト。メダロット社から発売されているメダルで動く人型機械「メダロット」が人間のパートナーとして広く普及した近未来の世界。そこでは、メダロットをカスタマイズして対戦させる競技「ロボトル」が普及していた……というのが基本的な設定である。
その豊富なカスタマイズ性、繰り広げられる熱いバトルは、当時の子どもを大いに沸かせたが、メダロットの魅力はそれだけではない。メダロットという存在の核とも言える「メダル」の謎、メダロットを悪用する犯罪集団、意思を持つロボットとの付き合い方など子供向けでありながら、大人でも十分に楽しめるテーマを内包させているのである。
このようにメダロットは、ただの子供向けコンテンツだけではなく、世界観や設定も魅力的なコンテンツなのだ。
■ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド/1998年
スクウェア・エニックス(旧・エニックス)から発売されているRPGシリーズ「ドラゴンクエスト」。名実ともに日本を代表するRPGだが、1998年9月25日にエニックスからゲームボーイ用ソフトとして発売されたのが、「ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド」だ。
本作は「ドラゴンクエストⅥ」の登場キャラ・テリーが主役を務めるスピンオフ作品であり、登場するモンスターたちを育成して、バトルさせるというゲームになっている。特に倒したモンスターを仲間にし、ときには配合してより強力なモンスターを作るという自由なゲームシステムは、従来のドラクエプレイヤーを驚かせた。
だからと言って、ドラクエらしさは損なわれていないのが、本作が多くの人に愛されたゆえん。広大なマップを冒険して、個性豊かなモンスターと出会い、バトルするといったドラクエの基本的なゲーム性は健在だった。後続のシリーズも発売されており、ドラクエコンテンツの新しい方向性を見い出したきっかけとなった作品なのだ。