『科捜研の女』のマリコさんは、昔もっと “おてんば” だった!? ドラマでも漫画でも主人公キャラの変貌ぶりを描ける長寿作品は幸せである件について

コラム

 

「映画・TVドラマ・海外ドラマ・アニメ・コミック……ほかの最新情報をお届けすること」をコンセプトとする総合エンタメニュースサイト『クランクイン!』が、1999年にスタートしてから、なんと足掛け23年──現行のTVドラマではもっとも長く続いているという人気シリーズ『科捜研の女』(テレビ朝日系)の「Seson1」の第一話をプレイバックする……主旨の記事を配信していた。

 

 
結論のみを申してしまえば、沢口靖子(57)演じる、主人公である京都府警科学捜査研究所(=科捜研)の研究員・榊マリコ(※「榊」は正式には木+神)は、事件現場のゴミ袋に頭を突っ込み、刑事に首根っこをつかまれて初登場! 当時は、もっと気性が荒く勝気な、いわゆる「おてんば」であった……らしい。

 

 
現在の「常に冷静沈着でクールビューティな女性研究員」とはうって変わったキャラクターであり、この “キャラ変” を沢口側、もしくは制作サイドがどこまで意識していたのかは定かではない。が、人間23年も生きていたら外見をはじめとし、物腰や考え方も大なり小なり変化していくのは自明の理なわけで(※沢口さんの外見はこの20年以上ずっとほぼ変わらないまんまなんだがw)、ドラマだろうが漫画だろうが、主人公のキャラがいろんな意味で “動いて” しまうのは、長寿作品が背負わざるを得ない一つの宿命なのではなかろうか。

 


たとえば、かつては株式会社テコットの会長にまで登り詰め、今では引退して異業種企業の社外取締役を務める『島耕作』も、(漫画)デビューを果たした「課長」時代のころは “機を見るに敏” なだけの、単なる小器用で多少運が良い一介のサラリーマンにすぎなかった。

 


たとえば、あの『ゴルゴ13』(=デューク東郷)も、昔は今みたいに下手すりゃ一話を「……。」だけで終えてしまうような超絶無口なスナイパーではなく、依頼人に

 


「たしかに

領収書はいらないだろうね?」

 

 
……などと、決して面白くはない軽口的なジョークを飛ばしたり、

 

 
「どうする?

ゴルゴ13……」

 

 
……などと、絶体絶命のピンチに追い込まれた際には、つい自問自答してしまうような、なかなかに饒舌なキャラであった。

 


そう! 一人の主人公を立てて何十年も連載やSeasonを維持し続けていくと、必ずその当初の “設定” に無理──歪(ひず)みは生じてしまう。社会背景は目まぐるしく変化し、時系列ごとにきっちり年老いている島耕作だけではなく、アンチエイジング的な存在としてもはや定着している(?)マリコさんやゴルゴですら、幾分かの加齢よる “経験値” はプラスされていく──より正確には

 


「作者や脚本家も時を経て “成長” していく」

 

 
……のだ。

 


『科捜研の女』も『島耕作シリーズ』も『ゴルゴ13』も、まさかここまで続くとは……版元やテレビ局をも含む制作サイドの誰もが予想はしていなかっただろう。ただ、いずれにしろ、

 

 
「主人公の成長を描けるほどに長く愛されている作品」

 

 
……に携わることができたという事実は、このうえなく稀で、幸せなケースであることだけは間違いない。

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