健康診断で飲んだバリウムが体外に排出されず…まさかの命の危機!

コラム

 

佐賀県の男性が、ある物を口に入れたことで命の危機に陥った! 一体何があったのか?

 

それは2年前の11月に起きた。男性は会社の健康診断で「胃のX線」、いわゆる「バリウム検査」を受けていた。

 

バリウム検査とは……初めに炭酸ガスを発生させる発泡剤を飲み、胃を膨らませる。次にバリウム造影剤を飲み、膨らんだ胃に流し込む。続いて台が倒れ仰向けになり、ここで体を右方向に2回転する。こうすることにより、バリウムが胃の壁にまんべんなく付着し、胃の粘膜がはっきりと見えてくる。この状態で体の向きや台の角度を変え、色々な角度から撮影する。このような方法で胃や食道、十二指腸の内部を観察し胃潰瘍やがんによる粘膜の凹凸を確認する。

 

だが、この検査でとんでもない事態に。検査後は胃に入れたバリウム製剤をいち早く体外に出す必要がある。男性も処方された「下剤」を直ぐに飲み……便として出るように水もたくさん飲んだ。だが、検診から2日経っても……なかなか出なかった。

 

便秘になったのか? お腹もシクシク痛む。さらに、夜になると熱も出始めた! その症状はさらに2日経っても治らなかったので、病院で薬を貰うことに。これですぐに治るだろう……と軽く考えていたが、とんでもない展開に!

 

便秘の事を医師に告げると、まずは腸内の状態を見るためレントゲン検査が行われた。すると検査後……医師から「憩室」という大腸のポケットと「虫垂」にバリウムが詰まっていると告げられた。なんと腹痛や発熱の原因は便秘のせいではなかったのだ!

 

通常、検査で胃に入れたバリウム製剤は時間が経つと腸に流れていく。だがここで問題が!

 

実は、大腸に「憩室」といわれるポケット状のくぼみがある人がいる。これは年齢とともに腸の筋肉が緩むなどし、腸壁が外側に押し出されて出来るもの。男性もこの「憩室」がいくつか存在し、そこに流れてきたバリウム製剤が入り込んでいた。さらに大腸の入り口にある「虫垂」の中にもギッシリと!

 

実はこのように「虫垂」や「憩室」にバリウム製剤が入り込む事はよくあるのだが、ほとんどの人が2日以内には自然と流れ出る。だがなぜか彼の場合、入り込んだままになっていた。しかし「虫垂」や「憩室」にバリウム製剤が入り込み、しばらく残っているのは時々ある事で、こうなってもほとんどの人は無症状なのだという。でもなぜか彼は、この事により激しい炎症を起こしていた!

 

■稀なケースで命の危機

 

これは相当珍しい事らしく……検診から4日も経っているのに、ここまでバリウムが詰まっているのは、医師も初めて見たケースだった。見たこともない症状だったため医師はすぐに調べる事に。すると、2例ほど同じような症例を発見。そして男性は入院することに。

 

実は「虫垂」や「憩室」には便や腸内細菌が停滞していることがある。そこにバリウムが入り込み蓋をすると菌が繁殖し、バリウムの異物としての刺激も加わり炎症を起こしてしまうことも。男性はこの炎症により腹痛や発熱を引き起こしていた。

 

さらに、入り込んだバリウム製剤を放置すると炎症がどんどん進み、やがてそれに耐えられなくなった腸壁が破裂することも。体中に炎症が広がり、重篤な「腹膜炎」を起こしてしまう。ここまで進行すると、敗血症を引き起こし命を落とすことも。

 

薬だけもらえればと軽い気持ちで訪れた病院でまさかの即入院! 直ぐに治療が行われた。

 

とはいえ、腸の隙間に入り込んだ異物を取り出す薬などない。大量の水分と抗生物質を点滴で体に入れ、さらに下剤も服用し、出来るだけ腸の中の物を柔らかい状態にしてバリウムが自然と流れ出るのを待つしかなかった。さらに「緩下剤」も服用し、出来るだけ腸の中の物を軟らかい状態にしてバリウムが自然と流れ出るのを待つしかなかった。もちろん、この間は絶食状態。

 

虫垂の場合はただ腸から切り離せばいいのだが、憩室の場合は周辺の腸管ごとまとめて切除するしかない。だが……炎症が進んでいると切除した部分をうまく繋げることができず人工肛門に切り替えなくてはいけなくなる可能性もあった。腸壁が破れないように炎症の状態を気にしながら経過を観察していく。炎症の数値が高いため、一刻も早くバリウムを取り出したいのだが、手術は体への負担が大きい。

 

だが、3日経っても一向にバリウムは流れていかず……あっという間に5日が経過。この日の検査でバリウムが流れていない場合は手術をすることになっていた。だが、この日の検査後……手術直前でなんとかバリウムを流し出すことができた。炎症の数値も下がり、2日後には退院。

 

この症例に詳しい医師に話を聞くと……。今回の場合は炎症だけで済んだが、バリウムが流れず大腸に穴が開いてしまうのは、101万件に3件という報告がありかなり稀なケースなのだという。また、今回の男性は同じことが起きる可能性があるので、バリウム検査は避けた方がいいと語る。

 

毎年多くの人が健康診断などで経験するバリウム検査。今回のような症状になる人は医師も聞いたことがないほど非常に稀なケースとは言え、発熱など症状が出たら病院へ! (2022年1月25日OA)

 


ザ!世界仰天ニュース

「顔面崩壊スペシャル」

放送日時:2月21日(火)21:00~21:54

 

VTRでは、違法な美容整形の恐ろしい闇に迫る。美容施術の失敗により、顔が膨らんでしまったブラジルの女性。めちゃくちゃになってしまった顔を治療できないまま生きる、その壮絶な毎日に仰天スタッフが密着! ほか、美容整形手術の失敗で、鼻が腐ってしまった人気女優。手術失敗の裏には、病院がひた隠しにし続けるある秘密があった!

 

 

スタジオでは、ゲストの理想の顔についてトーク! 鶴瓶は「案外(豊川は)こんな顔に憧れるかもわからんよ」と自分を指すも、「それはないですねぇ」と豊川がバッサリ! 中居から憧れる顔について聞かれた豊川は、「一緒にお仕事をしていても、キレイな顔してるなぁ」と思うというある俳優について語る。豊川が絶賛する人物とは!? 一方、ほかの人に憧れを抱く心境について豊川から共感を求められた中居は、まさかのリアクションで笑いを誘う。

 

MC:笑福亭鶴瓶・中居正広

アシスタント:杉原凜(日本テレビアナウンサー)

スタジオゲスト:豊川悦司、しずちゃん(南海キャンディーズ)、りんたろー。(EXIT)、完熟フレッシュ(池田57CRAZY・池田レイラ)

公式HP:http://www.ntv.co.jp/gyoten/

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