松井大阪市長にサザエさん…放火型“炎上”続出の昨今こそ心がけたい「ミノサン」の精神

コラム

 

4月23日に開かれた記者会見における、大阪市の松井一郎市長による“とある発言”が一部で問題になっている。

 

この日、朝日新聞の記者から、スーパーでの感染防止策に関連する質問を受けた松井市長は、

 

「○○君(=記者の実名)が買い物行ったらええねん。夫婦で行かずに。言われたもんだけ買って帰る、と。やっぱり、女の人が行くとね、それはもちろんなんだけど、色々商品とか見ながら『これはいい』『あれがいい』とか時間がかかる。君やったら『これ買うて来い』言われたら、そこ直接行ってぱっぱっぱって買うて帰るやんか、男のもんは。だから、男子が接触避けて買い物に行くというのが、それでもいいけどね」


……と回答。そこから数度のやりとりのあと、時事通信の記者が、

 

「それは女性に限った話じゃない気がするんですけど。『女性は時間がかかる』と言い切ってしまうのはちょっと違和感を感じるのですが」


……と指摘をすれば、松井市長は「それはそうやね」と応じ、
 

 

「我が家では、妻が買い物に行くと、色々商品手に取りながらやるんで、いいものかどうかってやるんで、時間がかかる。僕は言われたら、そこへ直接行って、どういうもんであろうと手にとって、カゴに入れて、会計して帰ってくるんで、我が家では僕のほうが早いということですね」


……と、“自分の場合”の話であると補足した。

 

この松井市長の「女性は買い物したら時間がかかる」説は、案の定(?)ネットを中心に「性差別的な暴言」だと炎上。たしかに、いささか不用心な物言いであることに間違いはない。「ちょっと違和感を感じるのですが」との時事通信の記者さんによる“反論”も、ごもっとも……だと思う。しかし、その直後に「それはそうやね」と素直に自身の非を認め、あくまで“主観”であることを付け加えている。「それでおしまい」じゃダメなんだろうか? 今のご時世、ただでさえ市長の会見の回数も激増しているわけだから、これくらいの、しかも即前言撤回した“失言”くらいは見逃すだけの精神的な余裕を人々に求めてはダメなのか?

 

国民的アニメとして不動の人気を博す『サザエさん』(フジテレビ系)も、まさかの“ちょっとした炎上騒ぎ”を引き起こしているという。4月26日の放送で「G.WのBプラン」として、主人公の磯野家がゴールデンウィークにレジャーへ行く計画を立て、別の回では一家で動物園を訪れたというストーリー展開が。それらに対して、
 

「GWに出掛ける話なんてサザエさん不謹慎過ぎ!」
 
「他に差し替える話はなかったのか?」
 
「呑気に家族総出で外出しとるん観るとなんか腹立つわ」


……など、批判の声が散見されたという。「自分はガマンしてるのに!」とイラつきのあまり、つい「ヤツ当たり」という名の“放火”をしたくなる心情はわからなくもない。が、スマホどころかポケベルも携帯電話も登場していない“昭和のほのぼの物語”に、これら平成のハイテクノロジーをいきなりすっ飛ばして新型コロナ騒動をブチ込むのはいかがなものだろう。全員がマスクして自宅でほのぼのサブスク三昧……そんなサザエさん、少なくとも私は観たくない。やはり、願わくばサクッと見逃していただきたかった案件の一つだと私は言いたい。

 

野球の専門用語に「ミノサン」という言葉がある。「見逃し三振」の略語で、打者にとっては一番悔しいケースだったりするのだけれど、ツースリーのカウントで、ストライクを徹底的にカットカットで粘ったすえ、際どい球を「ボール」と判断して見逃し、それが結果として「ストライク」とジャッジされてミノサンになってしまったとしても……ピッチャーにはけっこうなダメージを与えることができる。いわゆる「攻撃的な見逃し」ってヤツだ。そして、今の未曾有な緊急事態のさなか、この「攻撃的な〜」という表現は「寛容な〜」と置き換えられると私は考えるのだが、いかがでしょう?
 

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