「で?」はウンチク男子を凹ませる最強のリアクションである説について考察する

コラム

 

どこぞの恋愛サイトが、「初対面で “高飛車な女子” と男子から判断されてしまうリアクション」ってヤツをいくつか紹介していた。


 
「あ、私それ苦手」だとか「フッと鼻で笑う」だとか「その話、有名ですよね」だとか「ふ〜ん」「へえ」だとか「そんなことより聞いて!」だとか……と、そういう文言がつらつらと並べられていたのだが、これらのなかで、もっとも注目に値すべきと目に止まったのが
 
 

「で?」
 

……である。

 

「ところで…」「だからなに?」……あたりのニュアンスをたった平仮名一文字(+クエスチョンマーク)に凝縮したワードでしかないのに、場の空気、局面を一瞬でガラリと変える力を秘めた最強のリアクションではないか……と、私は前々から確信していた。別に「で?」を連発する女性のことをタカビー(=「高飛車」を意味するバブル用語。ほぼ死語)だとは感じないけれど、なかなかに手強く、一筋縄じゃいかない女性だな……とは、ついかまえてしまう。

 

たとえば、自分の自慢話や底の浅いウンチクを延々と語り続ける男が一息つくタイミングで、すかさずコイツを差し込まれたら……たいがいは次の言葉につまってしまうに違いない。
 
 

♂:先週、野菜にこだわるフレンチに行ったんだけどさ…値段は少々高めなんだけど、やっぱりオーガニックって、土の香りがして、ドレッシングなんかかけなくてもしっかりと味がするんだよね…一度、アレを味わっちゃったら、もうスーパーで売ってる野菜なんて食えなくなるよね…。
 

 

♀:ふ〜ん…で?
 

こう切り替えされて、「じゃあ、今度一緒にそのフレンチ行こうよ」と、へこたれずに話をなお進めることができる図太い神経の持ち主が、はたしてこの日本に何人実在するのだろう? まさに破壊力抜群! 抜群すぎるがゆえ、口癖にするのはさすがにやめましょう。
 

あと、もう一つ。同記事にあった、スマホをいじりながら「聞いてるから続けて」ってえのも、ちょっとだけ気になった。で、私個人の感想を。ソレってそこまで悪いことなのか???
 

一度、30代前半の女子と一緒に食事に行った際、その子はテーブルに置かれた焼肉の盛り合わせをインスタグラムのストーリーズにアップするため、スマホ片手に動画の撮影に約5分ほど専念。その後、彼女は私に「男の人と食事に来て、スマホで写メしてたりインスタいじったりばっかしてる女子って、引いちゃいますよね…?」と、自分のことを持ち出しつつ、反省の弁を述べていた。
 

私は「それはないよ」と優しく即答した。スマホというツールが身近にあるならば、そして今がその使いどきであるなら、とことん納得いくまで使い倒せばいい。そっちに集中している最中(さいちゅう)に、話しかけるほうがむしろ無礼、無神経なのではないか? いじりながらでも「聞いてるから続けて」と返してくれるだけ、まだマシではないか。
 

で、結論。この程度で「このオンナ、タカビー(※←繰り返すが、ほぼ死語)だな…」みたいな先入観を抱いてしまうような器の狭い男は、早めに見切りをつけ、とっとと嫌われておいたほうが賢明……ということだ。

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