【YouTube、初めて投稿された動画は?】ぼーっと生きてないでYouTubeの歴史を学ぼう
今や巨額の金銭が行き交う巨大プラットフォームになった“YouTube“。その歴史は意外にも浅く、サービスが開始されたのは2005年だという。この記事では短くとも濃厚な、YouTubeの15年間の歴史を紹介していく。
■「自分たちのホームビデオを友達に見せたい!」YouTubeはそんな思いから始まった
YouTubeが始まった2005年当時、インターネット上に写真を無料でシェアするサービスは存在していたものの、写真よりも容量が大きい動画を共有するサービスはまだ生まれていなかった。
そんな状況下で、 PayPalの社員であったチャド・ハーリー、スティーブ・チェンらは、自分たちのディナーパーティーを収録したホームビデオを、インターネットを介して友達に見せたいと考えた。そこでふたりは、みんなが簡単にアクセスできる無料のプラットフォーム“YouTube“、をアメリカのカリフォルニア州で設立する。“You“はあなた、“Tube”はブラウン管を意味する言葉で、“あなたが自分で放送できるんだ”という意味が込められているのだという。
そんな彼らが初めて投稿した動画であり、YouTubeの歴史上初めて投稿された動画が、「Me at the ZOO」という動画だ。その内容はというと、若かりし頃のチャド・ハーリーが動物園のゾウの前に立ち、ゾウについてたどたどしく話している地味なものだ。だが、最初に投稿されたこの動画がゆるく、私的であることによって、投稿のハードルがグンと下がったのかもしれない。
■当初はトラブルをケアする余裕もない自転車操業。Googleが買収し、グングン成長
YouTubeがスタートしたばかりの頃はサーバーを維持するため、スティーブ氏がクレジットカードを限度額まで使ってしまうほどの自転車操業だったという。
しかし、無料で動画の視聴やアップロードができるYouTubeは革新的で、利用者はすぐさまに爆発的に増加。その一方で、テレビ番組などの違法アップロードといった著作権侵害の問題も深刻になっていったが、対応するための人を雇う余裕もない状況だった。
開設から1年が経った頃、YouTubeはGoogleに買収されることとなる。その額は16億5000万ドルで、当時の日本円に換算すると約2000億円という大金だった。Googleに管理を任せたことによって、YouTubeはより人々にとって使いやすいツールと変化していく。
そして、2007年頃から動画を収益化するYouTubeパートナープログラムをスタートさせ、現在ではテレビに取って代わるメディアとして世界中で注目されているのはご存知の通り。青年たちが身内で楽しむために作ったシステムが、巨大な市場を作ったのだ。