『シン・エヴァ』妄想を掻き立てるキワドイ発言も…葛城ミサトの“女”論

コラム

citrus 堺屋大地

シリーズ完結編となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』。1月23日公開でしたが、公開再延期となってしまいましたね。公開が待ち遠しいばかりです……!そこで今回は恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの筆者が、葛城ミサトの魅力について考察します。

 

 

 

■『エヴァンゲリオン』には“旧エヴァ”と“新エヴァ”がある

 

 

中高時代の4軍男子(非モテ)から這い上がった経験をもとに、恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト 兼 恋愛カウンセラーの堺屋大地です。

 

 

さて、『エヴァンゲリオン』には大きく分けて2通りのシリーズがあります。『新世紀エヴァンゲリオン』として、1995年から始まったテレビ版(全26話)と旧劇場版2作からなる通称“旧エヴァ”。そして『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』として、2007年からリブートした『序』・『破』・『Q』、そして完結編となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の4作からなら通称“新エヴァ”。

 

 

今回は両シリーズに登場するミサトに、主に“旧エヴァ”のエピソードを中心にフィーチャーしていきましょう。

 

 

 

 

■シンジにとって初めて接する“大人の女”、それが葛城ミサト

 

 

ミサトは特務機関ネルフの作戦担当で、階級は一尉の29歳(“旧エヴァ”の初期設定より)。EVA初号機パイロットである主人公・碇シンジの直属の上司であり、彼を引きとって同居するようになる、シンジにとって保護者的存在。

 

 

対使徒戦では卓越した戦略的能力を最大限発揮し、冷静沈着に、ときに剛腕をふるって何度も人類の窮地を救いますが、普段は明るく楽天的な色っぽいお姉さんです。

 

 

さて、シンジに感情移入しながら『エヴァンゲリオン』シリーズを鑑賞すると、ミサトは保護者的な存在であるものの、シンジにとって初めて接する“大人の女”でもあることがわかります。

 

 

ここで言う“大人の女”というのは、単に成人女性という意味ではなく、ともすれば恋愛対象にもなりえる、ともすれば性対象にもなりえる成人女性という意味合い。ミサトはともかく色っぽいのです。

 

 

誤解なきように説明しておくと、劇中でシンジは綾波レイや惣流・アスカ・ラングレー(“新エヴァ”では式波・アスカ・ラングレー)に、恋愛感情を抱いているようなシーンはたびたび描かれますが、シンジがミサトに恋をしているような明確な描写はありません。

 

 

ですがミサトは、シンジと出会う前にシンジに送り付けていた自分の写真を、わざと胸の谷間が強調されるようなポーズをとっているものにし、わざわざ谷間に「ココに注目!!」と矢印を入れたりしていました。また、その写真には彼女自身のものと思われるキスマークも…。

 

 

29歳の彼女が14歳の中学生(シンジ)を取って食おうとしているわけではないでしょうが、あからさまにセクシーさをアピールし、“女”であることを刷り込ませるようなことをするわけです。

 

 

また、シンジは知る由もないのですが、視聴者は知っています。ミサトは元カレである加持リョウジに対して毛嫌いするような態度を見せていたにもかかわらず、ある晩、安っぽいホテルで加持とベッドを共にし、情欲に溺れていたことを…。余談ですが、もちろん行為中の直接的な描写はなかったものの、そういったシーンを夕方のテレビアニメで放送しちゃっていたというのは今考えても驚愕です。

 

 

そして、“旧エヴァ”で自分が死ぬ間際に、シンジに濃厚な口づけをし、「大人のキスよ。帰ってきたら続きをしましょう」とEVA初号機に送り出すのでした。“大人のキス”の“続き”ですから、性行為と解釈することもできるキワドイ発言…。

 

 

ですがこのとき、ミサトは自分の死を覚悟しているので、叶うことのない約束というわけです。色っぽさとカッコよさを兼ね備えた“大人の女”の最高の幕引きですね。
 

 

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