唐沢寿明が提唱する「くにゃくにゃ動けるジジイが最強説」に猛烈なる共感!

コラム

 

1962年生まれのワタクシ山田ゴメスとほぼ同世代である俳優の唐沢寿明(57)が、1月30日に放送された『中居正広のニュースな会』(テレビ朝日系)に出演。ある意味、真理に辿り着いた修行僧のような持論を、明るくポップに述べていた。なんでも唐沢のもとには、還暦間際の年齢にもかかわらず、いまだアクション作品のオファーが届くらしい。こうした要望に応えるための秘訣とは、以下のとおり……なのだそう。

 

 
「(体を鍛えるのに)マシンなんかでやっちゃダメよ。動かなくなっちゃうから。可動域が短くなっちゃうから。痩せてもいいからイチロー選手みたいにこうクニャクニャあるじゃない。柔らかいほうがいい。動けるジジイのほうがいい」

 
日本語的には多少ワチャワチャしている感は否めないが、「マシンはダメ」「可動域」「イチロー」「クニャクニャ」「柔らかい」「動けるジジイ」……など、加齢を自覚的に受け入れ、切実に向き合わざるを得なくなった我々世代にとっては聞き逃せないキーワードがミニマムな文字数のなかに凝縮された、じつに造詣の深いコメントだと、心揺さぶられた。

 
かのイチローが、現役時代はほとんどマシンを使わず、ボールを投げたりバットを振ったり走ったりするだけでついた筋肉のみであれだけの圧巻なるパフォーマンスを披露していたのは有名な話だが、たしかにイチローもプレー中は、それに唐沢寿明もCMとかでは、やたら「クニャクニャ」している、せわしない印象が強い。そして、「泰然自若」という概念とは真逆の「(少なくとも人前では)せかせかと動き回っているジジイ」は、またたしかにとても若く見える。

 
私が去年の末ごろ、生まれてはじめて行ったスポーツジムでは、最短距離の合理性をもって筋肉を鍛える、いかにも高性能チックなマシンでトレーニングに励む「マッチョなおじさん」がいっぱいいた。

 
しかし、“鍛え抜いている”彼らの誰もが「動けるジジイ」とイコールできるのかと問われたら、それはそれでちょっと違う気もする。痩せ型のヒトもいれば堅太りっぽいヒトもいたけど、全体的にはむしろ「大自然に表面を削られてきた芸術的なディテールの小岩」みたいなオーラを放っていた。つまり、マッチョではあっても“年相応”なのである。

 
もちろん、「相応」を選ぶか「不相応」を選ぶかは、各人の自由である。が、私個人としては、最低あと2年くらいは実年齢に抗(あらが)い、唐沢同様に「動けるジジイ」を目指したい。アラカンなのにセーフティバントをキメて盗塁ができる、アラカンなのにマウンドに立てば三振が取れるジジイでいたいのだ。

 
ポイントはズバリ「ちょこまかとした落ち着きの無さ」だろう。かのみうらじゅんさんが、とあるインタビューで、

 
「何歳になっても叱られることが究極のアンチエイジング」

 
……とおっしゃっていたが、コレは「落ち着きの無いジジイ」といった要素を自身に取り入れる際、必ず肝に銘じておくべき名言だと私は思う。年上・年下は関係なく、自分にとっての“上司的な役割”を果たす人間をつくること──そう言えば、前出の番組中、唐沢はこんなことも語っていた。

 

 
「俺は仕事を選んだことがない。全部事務所に決めてもらっている」

 
極論を申せば、「永遠の雇われ根性」こそが「動けるジジイ」への第一歩なのかもしれない?

 

こちらの記事もおすすめ!
【閲覧注意】本当は美味しい「昆虫食」の世界 まるでマグロのトロやエビフライのようってホント?

【閲覧注意】本当は美味しい「昆虫食」の世界 まるでマグロのトロやエビフライのようってホント?

ページトップ