「お母さんの手を洗いましょう」とある化粧品会社の新入社員への課題の "真意" がタメになる
コラム
「お母さんの手を洗いましょう」
これは石鹸も扱っているある化粧品会社の入社式当日に出る新入社員への課題です。
「お母さんの手を洗う」という課題に、新入社員は「えっ?」と戸惑ってしまいます。
次の日、お母さんの手を洗って出社してきた新入社員は、みな一様に同じ感想を述べるといいます。
「あんなにお母さんの手が荒れているとは思わなかった」
その事実を知ったとき、「お母さん、ありがとう!」という気持ちが自然に生じてくるといいます。
「売り上げのことなど考えなくていい。今日から、お客様の手をお母さんの手と思って接してほしい」
この会社の社長はこう言います。お客様の手をお母さんの手と思って接していると、お客様を騙そうとか強引に売ってやろうという気は起きません。
また、大切に労わろうという気持ちから、お客様を店先まで見送りしようという気持ちが生まれます。
ビジネスで成功する秘訣は、「常にお客様の立場になって考えて行動すること」とよくいわれています。しかし、なかなか相手の立場になってものを考えることはできません。
もし、この会社の社長が「自分の手だと思ってお客様の手を洗え」と指導したら、どうでしょうか?
おそらく大半の社員は、お客様を大切にする気持ちを実感できないでしょう。家族だから、お母さんの手だからこそ、実感でき、感謝できるのです。
自分が家族のように大切にすれば、相手も家族のように接してくれます。愛すれば、愛されます。嫌えば、嫌われます。大切にすれば、大切にされます。
投げかけたものが、鏡に反射するかのようにかえってくるのです。まさに鏡の法則といえるでしょう。
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