早めにクリアしておかないと後々とんでもないことになるリスクも!? いい人間関係を築くための「敬語の崩し方」

コラム

 

さて。今、私の眼前に「もしよろしければ読んでみてください」と著者さんからオススメされ、自腹で購入したとある新書本がある。タイトルは

 
『いい人間関係は「敬語のくずし方」で決まる』(著者:藤田尚弓 青春出版社/900円・税別)。

 

藤田尚弓さんは、全国初の防犯専従職として警察署に勤務したのち、銀座のクラブ、民間企業を経て、企業と顧客をつなぐコミュニケーション媒体を制作する株式会社アップウェブの代表取締役を務める……という異色の経歴にもとづく硬軟織り交ぜた「コミュニケーション専門家」として、企業研修や執筆、TVコメンテーター……など、幅広い活躍をなさっており、『All About』でも「話し方・伝え方ガイド」を担当する、美しいおねえさまである。(ちなみに、ワタクシ山田ゴメスは『All About』で「夜遊びガイド」を担当しているが、最近はまったく夜遊びしてないので、できれば「草野球ガイド」に変えてもらいたい)

 
「美しいおねえさま」ゆえ、「もしよろしければ読んでみて(ハートマーク)」と哀願されたら、「オッケー! お安い御用です!!」といそいそ本屋さんまで足を運び、とくに頼まれてもいないのに、ついでにほいほい書評まで書いてしまっている、いつにないフットワークの軽さを発揮する私なのであった。

 
が、いくら「美しいおねえさまからの哀願」とはいえ、下心のみで一冊の書籍を読破し、一本の書評をしたためあげるほど私も甘い人間では、たぶんない。この本……従来の自己啓発系モノにありがちな“大きいフォントで行間スカスカ系”でも、“同じ主張を何度もリフレインしながらお茶を濁してる系”でもなく、お世辞抜きでなかなかに読み応えがあって面白く、しかもかなり“お役立ち”なアドバイスがたくさん詰まっているのだ。「敬語のくずし方」という、どちらかと言えばミクロなテーマ一つだけで、よくもこれだけの文字量を凝縮した、クオリティの高い原稿を校了したものだ……と、藤田さんの筆力にはホント、今さらながら恐れ入る。

 
相当にざっくりと本著の“あらすじ”を解説してみると、たとえば、相手の会話に

 
1.    発言している時間が長くなる
2.    言葉が重なる
3.    特定の単語が何度も出てくる
4.    関連した単語も増える
5.    主観的な発言が増える
6.    語尾に「よ」や「よね」がつく
7.    ユーモアを感じさせる発言が見られるようになる
8.    声が大きくなる
9.    話すスピードが速くなる

 
……などの特徴があらわれたタイミングを見計らって、

 

 
「部長のお勧めのお店、今度行ってみよう」(ひとり言を交ぜる)

 

「鈴木さんは、お酒は何を…」(文末を省略する)

 

「休み(休暇)はカレンダー(暦)通りですか…?」(漢字熟語を減らす)

 

「うわ、暑いっ! 外はまだ夏ですね」(リアクションでくずす)

 
……ほかのテクニックを駆使しつつ、じわじわと敬語率を減らしていく……といった内容である。もし、心当たりがある“相手”がいるなら、簡単かつとても実践的なのでゼヒ本著を入手して、今日からでもアレコレお試しいただきたい……と、私は心底から思う。

 
なぜ、「心底から〜」なんて切実なひと言を付け加えてまで、あえて「お試し」を促しているのかと申せば、じつのところ私は、もう20年近くの付き合いが続いている友人であるにもかかわらず、その彼の名前から「〜さん」の敬称を取るタイミングを見失ってしまい、いまだ呼び捨てできないままという、苦い実体験が、まさに“現在進行形”だったりするからだ。

 
こーいう関係って、年月が経てば経つほど「くずす」のが厳しくなりますよ〜! だから、親愛なる読者の皆さまには私と同じ失敗を絶対にしてほしくない、早めに対処を済ましてもらいたい……からこその「心底からお試しいただきたい」なのである。

 

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