あまりにもザックリとしたテーマである「若者のあいだで流行っているものランキング」が意外にも役に立ちそうな件について

コラム

 

LINEリサーチが運営するリサーチプラットフォーム『LINEリサーチ』が、全国の15〜24歳の若年層男女を対象として四半期ごとに行っている

 
「最近(若者のあいだで)流行っているコト・モノ・ヒト」

 
……なるアンケート調査の2021年9月バージョン(有効回答者数:4730サンプル)の結果が、ネット上で発表されていた。

 
ずいぶんと「マクロ視点」っていうか(笑)、投げやりでテキトー(?)なアンケートテーマゆえ、逆にどんなワードがランクインしているのか興味を掻き立てられてしまった。とりあえずは、その「ベスト10」を以下に紹介しておこう。

 
1位:東京リベンジャーズ

2位:TikTok

3位:新型コロナウイルス感染症

4位:BTS

5位:Apex Legends

6位:ウマ娘 プリティーダービー

7位:YouTube

8位:Snow Man

9位:東京2020オリンピック・パラリンピック

10位:呪術廻戦

 
ある程度は予想していたが、これまたカオスに満ちた、なかなかに見慣れない不思議な並びである。そして、若者とのジェネレーションギャップに悩み、彼ら彼女らとの会話のとっかかりを日々模索している中高年層のおじ(い)さん・おば(あ)さんたちにとっては、「若者のあいだで流行っているJ-POP」だとか「若者のあいだで流行っている漫画・アニメ」だとか「流行っている若者言葉」……のように下手にテーマを絞ったアンケート調査より意外と役に立つのではないか……とも思った。だって、「J-POP」や「漫画」や「アニメ」や「流行語」だと「ベスト10のうち10個とも全部聞いたこともない」なんてケースだって十分にあり得るじゃないですか!?

 
いっぽうで、冒頭のアンケートから導き出された回答だったら、どうにかなる……ような気がする。ちなみに、私が今回「聞いたこともない」のは、「Apex Legends」「ウマ娘 プリティーダービー」「呪術廻戦」の3つだったが、じゃあこの3つの話題は避けて、我々中高年層でも対等にわたりあえる「新型コロナウイルス感染症」なり「東京2020オリンピック・パラリンピック」なりをきっかけにコミュニケーションを計ればいい。「近ごろ、電車のなかでもマスクつけてない若者が増えてきたねぇ…」「いやいや、喫茶店や居酒屋でマスクつけずに大声で騒いでるのはむしろおっさんだし…」みたいな感じで世代間のコンセンサスのズレを戦わせるかたちでもかまわない。それはそれできちんと“会話”として成立してるのだから。

 
「東京リベンジャーズ」だって、我々時代の不良の象徴であった「長ラン」「ボンタン」「剃り込み」「リーゼント」といった、いわゆる「不良の美意識」の遍歴を語り合うことができるし、「TikTok」だって機会さえあれば若い子にレクチャーを受けてチャレンジしてみたい。とどのつまりが、こうした「投げやりでテキトー(?)」なアンケート調査は、若者が「食いついてくるテーマ」を大雑把にザックリと、消去法的な思考回路で把握するのに適しているわけである。

 
それにしても、10代20代にもっとも刺さっている「ジャニーズ」って、キンプリでもSixTONESでもなにわ男子でも、嵐でもV6でも光GENJIでもたのきんトリオでもフォーリーブスでもなく「Snow Man」だったんですね〜。勉強になりました!

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