「僕が "持っている" のは最高の仲間です」ある意味プロ野球界では稀有な存在(?)であった「ハンカチ王子」が引退セレモニーで発した珠玉の名言!

コラム

 

北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹投手(33)が、9月17日に行われた札幌ドームのオリックス戦にて引退登板へと臨み、試合後の引退セレモニーで多くのファンから盛大な声援を受けながらプロ野球生活の幕を下ろした。

 

最後の登板は、緊迫した場面でやってきた。先発の上沢に代わり、4-3と1点リードの7回から2番手としてマウンドに……。相手はロッテと熾烈な優勝争いを繰り広げているオリックスとあって、忖度なしの真剣勝負!

 

1万人の観客が固唾を呑んで見守るなか、フルカウントからの7球目、125キロのツーシームはわずかに外れ、惜しくもフォアボールに終わった。それでも清々しい表情を浮かべた斎藤投手は、ベンチに下がると同時に感極まり、大粒の涙を……。

 

試合後の引退セレモニーでも、あふれる涙を止めることができず、スポットライトを浴びながら

 

「斎藤は『持っている』と言われたこともありました。でも、本当に持っていたら(もっと)いい成績も残せたでしょうし、こんなにケガもしなかったはずです。ファンの皆さんも含めて僕が持っているのは "最高の仲間" です。皆さんと過ごした時間は僕の一生の宝物です。長いあいだ本当にありがとうございました。またお会いしましょう」

 

……と "現役最後" の言葉を残した。

 

もはや「斎藤佑樹」の慣用句的なワードと言っても過言ではない「持っている」を主題に置いた、しかし気をてらうわけでも、自虐するわけでも自慢するわけでも決してない、簡潔ながらも素晴らしい、滑舌も良く聞き取りやすい名スピーチであった。素直に感動した。

 

プロとして日ハムに入団して11年、故障にも苦しみ抜いたとはいえ通算成績15勝26敗という成績の投手が、こうも華々しい引退セレモニーを開催してもらえるのは、おそらくかなりレアなケースであろう。つくづく斎藤佑樹とは不思議な選手だとあらためて思った。

 

アマチュア時代の輝かしい活躍と甘いルックスはもちろんのことだが、斎藤投手を一気に全国区のスターダムへと押し上げたのは……やはり「ハンカチ王子」の異名を轟かせた、当時の高校野球ではあまりに目に新鮮すぎた「マウンドでのハンカチ使用」だったのではなかろうか? もし、斎藤投手が甲子園で汗を拭ったのがハンカチではなくアンダーシャツだったとしたら、極論、彼の野球人生は大なり小なり変わっていたのかもしれない。

 

ただ、原則として「実力至上主義」を前提とするアスリートの世界において、「甘いルックス」だとか「ハンカチ王子」だとかの瞬発的な人気要素だけで11年間も野球で飯(めし)を食えるはずもなく、これらに加えて我々素人にはなかなか見えづらい「どこか "次" を期待させる野球選手としてのポテンシャル」と「プロ野球という "興行" には欠かせないスター性」を、斎藤選手は「持っていた」に違いない……のではなかろうか?

 

引退後は、キャスターや解説者……さらには、俳優、政治家……まで、さまざまな "転身" が噂されているが、私としては「今までになかった異端な存在であった元プロ野球選手・斎藤佑樹」の今後の活躍を期待したい。本当にお疲れさまでした! ちょっとのあいだはゆっくりと身体を休めてくださいm(__)m

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