じつにデリケートで、いまだ完璧な "正解" が導き出せていない「恋人や配偶者などの呼び方」問題について
タレントのマツコ・デラックス(49)が2月7日、月曜コメンテーターを務める『5時に夢中!』(TOKYO MX)に生出演し、恋人や配偶者などの呼び方について私見を述べていた。
たしかに、じつにデリケートな問題であって、しかも、私も原稿を執筆するときなんかは "そこ" で「なんて書けばいいのやら…」と、ついキーボードを打つ手が止まってしまいがちな、いまだ完璧な "正解" が導き出されていない "未解決" な事案でもある。
たとえば、自分の配偶者のことを語るならば「旦那(ダンナ)」や「嫁(ヨメ)」だと「いささか下品な響きがある」という声もよく耳にするので、「夫」と「妻」が、まあ正解だろう。しかし、やっかいなのは第二者・第三者の配偶者のことを呼ぶ場合──とくに目上である相手の配偶者を「◯◯さんの夫」「◯○さんの妻」と呼ぶには、この "呼び捨て感" に若干の躊躇が生じてしまう。かといって「夫様」「妻様」だと、やはり少々の "やりすぎ感" 、二重敬語的な不自然さは否めない。じゃあ、どーすりゃいいの……???
同番組のアシスタントを務める大橋未歩アナウンサー(43)は、他人の配偶者に関しては「ご主人様」「旦那様」と呼ぶことを明かしていた。そして、マツコは彼女に
「アナウンサーなんだから正しい言葉教えてよ! 私たちずっと悩んでんのよ、今これ。『ご主人』って言うと『男尊女卑主義者なのねっ!』みたいなさ…」
……と、泣きを入れつつ、
「だから『奥様』『ご主人』の元々の意味をもう捨てない?」
「本当の意味合いの主従関係を主として使ってるわけじゃないじゃない? みんな、もう。なんの思いもなく『ご主人、元気?』とかって聞くわけじゃない?」
……との提案をなされていた。
もし、そうしていただけるなら、私もマジありがたい。
「この議論にかぎらず、今、言葉をみんな気をつけなければいけないのは、一部のそれをすごくイヤだと思っている人たちによる指摘なわけよね…」
……ともマツコは分析するが、そういう「一部のそれをすごくイヤだと思っている人たち」が「それ」を許してくださるならば、一文筆業者として抱える一つの大きな難題がすんなりと解決するのだ。なんなら「奥様」「ご主人」を使用するその都度その都度ごとに、文字数制限がゆるいネット原稿だったら
(※元々の意味を100%捨てたうえでの表現です。ご容赦ください)
……みたいな風の注釈を入れたってかまわない。
この日のオンエア中、視聴者から
「最近、気になっているのが付き合っている相手を『相方』と呼ぶ風潮です」
……という意見が届いていた。それを聞いてマツコは
「すごいアタシも苦手! アレ」
……と、一刀両断! 関西人が「連れ」と呼ぶケースも含め、私もまったくもって同感である。もっと言わせていただくなら「相方」や「連れ」をカタカナ語(=英語)でマイルドにした「パートナー」にも、正直なところそのファジーなイメージに奥歯に物が挟まったかのような違和感を感じてしまう。ただし、「恋人」と「夫婦」との中間的な関係──仮に「同棲しているカップル」とかにかぎれば、「パートナー」もアリな気はするのだが……?