5月17日に放送されたバラエティ番組『ロンドンハーツ』（テレビ朝日系）で、

 
「ずっと東京に住みますか？」

 
……という質問に、出演タレントらがリアクションする一幕があった。ちなみに、その回答は、ある一人のタレントを除く全員が「×（＝住みたくない）」で、たとえば、お笑い芸人のバカリズム（46）は、

 

 「地元が福岡だし、福岡好きなんで…食べ物も美味しいじゃないですか。たまに福岡のローカル番組出させてもらうときとか楽しくてしょうがない。日帰りで行けるのに前後泊まったり。実家は田舎のほうなんだけど、もうちょっと福岡の都会のほうに住んだりできたらいいな…」

 
……と、将来的には地元に戻りたい旨を明かしていた。いっぽう、「◯（＝住みたい）」との意思を示していた唯一のタレントであったお笑い芸人の出川哲朗（58）は、

 

 「え…うそでしょ！ （東京には）コンビニもあるし…田舎行くとほんとないとこあるの。ご飯屋さんとかも閉まるの早いのよ。（出身地の）横浜から（出川が大好きな東京ヤクルトスワローズのホームグラウンドである）神宮球場通うのけっこう大変なのよ。娯楽も東京にあるので…」

 
……と、東京永住を熱望。それに対し、お笑いタレントの有吉弘行（47）は、

 

 「出川さんは絶対病気して、毎日病院通わなきゃいけないから、たぶん田舎暮らしとか無理だと思う。ほんとに東京じゃないと、大きな病院がないと…出川さんはダメだと思う」

 
……と、真剣な表情で突っ込み、周囲の笑いを誘っていた。

 
さて。仮にもし私が同番組に出演していたら、はたしてどう回答していただろう？ ロンハーに自分が出演する可能性なんてほぼ０％であるにもかかわらずw、そんなことをふと考えてしまった。

 
私もズバリ！ 「×」……すなわち「いずれは東京から離れて暮らしたい派」の一人である。原稿は書き上がったらメールでポンだし、今のご時世、MTなどはほとんどリモートで済ますことだってできるし、最近は地方出張も多いし……どうしても上京してこなさなければいけない仕事や用事は極力一週間くらいに集中させて、経済的に許されるなら恵比寿あたりに1ルームの東京出張所的な事務所を構えることができたら、理想だったりする。

 
じゃあ、実際どこに住みたいか……？ 大自然に囲まれた田舎にポツンと一軒家を建ててスローライフを楽しむ……みたいな生活は、どうも私のキャラじゃない。出川が指摘していたとおり、コンビニもスーパーも映画館も大きな病院もない地域で暮らすのは、（少なくとも現時点の）私にとってかなりキツいと思う。そういう意味で、年に一度は必ず訪れるほど大好きな沖縄は「旅行」するにはいいが、「住む」という選択は現実的じゃないのかもしれない。

 
地元ではないけどバカリズムが提案していた福岡なんかも、たしかに食い物も美味いし、全然都会だし……私にとっては「日本で一番出張に行きたい街」ではあるものの、その楽しみは「出張」でとどめておきたい……気もしなくはない。

 
だとすれば、やっぱ地元……ってことになるんだけど、私は地元の大阪が醸す特有のベタッとした人間関係があまり好きじゃないので、その近隣に位置する京都に住みたい。もしくは、京都的な雰囲気を残しつつ食い物も抜群に美味くてそこそこ都会な金沢？？？

 
……てな風に、あれこれと妄想は膨らむばかりなんだが、私にはまだ東京から離れられない決定的な理由が、一つある。

 
そう！ 東京を離れると週二回の草野球に参加できなくなってしまうのだ。10年以上かけて絆を築いてきたチームメイトと別れるのは、とてもつらい。まったく見知らぬ土地に移り住んで、また一から草野球チームを結成する交友関係も体力ももはや残っていない。したがって、私が東京を離れるのは……足腰が立たなくなって、野球から引退せざるを得なくなったとき──おそらく、もうちょっと先の話なのであった。