「強面は得をすることも多い」? 論破王ひろゆきを "論破" した呂布カルマのロジックに激しく同意
『2ちゃんねる』開設者であり、「論破王」の異名でも名高い「ひろゆき」こと西村博之氏が、6月10日に配信されたAbemaTVの番組『マッドマックスTV論破王』に出演し、 "論破対決" で敗北した──そんなことが、なにかの後追い記事に書いてあった。
ひろゆき氏に土をつけた相手は人気ラッパーであるそうな「呂布カルマ」というヒトで、その膨大な知識量や巧みな切り返しで昨今若者を中心に圧倒的な人気を集めている人物なのだという。
二人は、
「強面(こわもて)は得するか損するか」
……なるテーマで対戦。呂布カルマというヒトは「得する」の立場で
「顔の第一印象はセキュリティ」
……との持論を展開。強面であることで緊張感を与えるのは、「他人が警戒心を抱くので損」と述べるひろゆき氏に対し、
「話してみていい人であった場合のギャップで好印象が強まる」
……と反論。3対1の(審査員?)ジャッジで見事勝利の座に輝いた……らしい。
私は、ひろゆき氏が誰を論破しようが誰に論破されようが、そこらへんにはあまり興味がないのだけど、今回のこの呂布カルマというヒトの
「強面=(使いようによっては?)得することも多い」
……というロジックには猛然と共感の意を示したい。「顔の第一印象はセキュリティ」といった "コピー" も、さすがラッパーだけあってか(?)じつに上手い言い回しだと思う。
(もう10年以上も前から更新していないまんまのw)プロフィール写真でもおわかり(?)のとおり、私もまた、けっこうに「強面」……っていうか、いかにもどチンピラ風な軽薄っぽい外見の持ち主だったりする。そして、私とはじめて会った編集者さんあたりからは、よく
「ゴメスさんって、もっとイケイケでウェイウェイ系な、おっかないヒトだと思ってたんですけど…」
……なんてことを言われる。なのに、実際会話してみると、5歳児にまで敬語で語りかける私のその異様なまでの丁寧な口調と物腰に皆、大なり小なりのギャップをおぼえるみたいなのだ。
さて。そういった「どチンピラ→礼儀正しい」、ひいては「思慮深さに欠けていそう→意外とインテリジェンス?」といった「第一印象と第二印象の劇的な差異」は、はたして対人関係にどのような効果をもたらすのだろう?
私は「メリットしかない!」と、楽観的に考える。第一印象の強面っぷりがヤバければヤバいほど、第二印象の礼儀正しさは「ホンのちょっと」だけでも十分すぎるほどのインパクトを相手に植え付けることができるからである。
だから私はスキあらば、日光に肌を当てガングロ仕様にしたり(※日サロには行ったことがない)、なるべくケバケバしいデザインの洋服を選んでみたり、サングラスをかけたり、側頭部を刈り上げ薄くなってきている髪を無理やり硬質なワックスで立たせたり、ヒゲを残したりして、自身のどチンピラ感にいっそうの磨きをかけるよう日々努力を重ねている。「礼儀正しそう→どチンピラ」「インテリっぽい→意外と思慮が浅い」という "逆パターン" はデメリットのほうが多い気もするが……(笑)?
「強面」ってヤツは、持って生まれた骨格などの、いわば先天性のものが大半を占める資質ゆえ、それを中途半端に和らげる努力に励むよりは、むしろその「資質」を限界にまで育て上げ、言動の工夫によって最大限のギャップを引き出すほうが、戦略としては正しいのではなかうか?
そういう意味では「一見のほほんとした容姿だけど、イザしゃべってみたら毒舌」なキャラを(おそらく)確信犯的に演じるひろゆき氏の戦略も、方向性としては我々「強面組」と同様なのかもしれない。