カズレーザーの「仕事と学歴は関係ないことはないと思いますけどね」論は、残念ながら(?)「正論」だと思う件について
お笑いコンビ『メイプル超合金』のカズレーザー(38)が、7月20日に自身のYouTubeチャンネルを更新。ファンから届いた
「仕事と学歴は関係ないのでは?」
……という質問に対し、冷静な回答をなされていた。そのおおよそのやりとりは、以下のようなものであった。
社会人3年目の男性からの質問:大学を中退して地元で就職しました。大学卒業のほうが給与がいいのはわかります。でも、学生時代のバイトや今の仕事で学歴はもはや関係ないと思ってしまいました。カズさんは学歴・仕事ができるか・人間性でどれが一番大事だと思いますか?
カズレーザーの回答:自分でおっしゃっているじゃないですか、大卒のほうが給与がいいと。そこが学歴ってことです。
学歴は一個の記号であって、自分という形をつくるステータスの一つ。それがあるかないかです。
背が高い低い、足が速い遅い、美人かそうでないか、息が臭いとか臭くないとか……そんなどうでもいい要素の一個でしかない。でも、どうでもいい要素がいっぱい集まって人間になっているので、人間性の中にもしかしたら学歴も含まれるのかもしれません。仕事ができるかどうかで評価してほしいなら、それで評価される仕事を選ぶしかないです。(学歴が)関係ないことはないと思いますけどね。
「学歴はその個人の人間性を形成するさまざまな要素の一つ」というカズレーザーの見解は、まったくもってそのとおりであり、「学歴」が「まだあまり面識のないヒトがどんなヒトなのか?」を見極めるにあたって、「背か高いヒト=集団の中で目立つ」「息が臭いヒト=あんまし近い距離でMTしたくない」程度の “判断基準” の目安となるのは、残念ながら(?)……事実だと思う。
一見、学歴は関係ない “実力の世界” で生きているヒトたち……たとえば、プロ野球選手ですら「高卒=エリート」「大卒・社会人出身=フツー」的なレッテルは引退するまで付いて回るみたいだし、(東京)芸大卒のバンドは楽曲の構成や演奏の面などでなんとなくすごいことやってるっぽい感じがする。カズレーザーだって今でこそ「クイズ王」として各局のクイズ番組から引っ張りだこ状態だが、「同志社卒」の肩書きがなければ、そういう現状もいくぶんは変わっていたのではなかろうか。
「弊社は新卒採用の際は、学歴を重視します」と公言する、とある一部上場企業の人事担当者から、こんな話を聞いたことがある。
「そりゃあ、東大出てたって仕事ができない人間は間違いなくいますよ。でも、東大に受かった人間は熾烈な受験戦争を一度は勝ち抜き日本の頂点に立ったわけであって、スケジュール管理や物事の読解力、取捨選択の判断といった能力に優れている “確率” が高い。まだ海の物とも山の物ともつかない新卒を大量に採用する場合は、 “確率” に頼るのがもっとも確実なんです」
ただいっぽうで、その「とある一部上場企業」は “転職組” の採用にいたっては、学歴はほぼノーチェックであるという。とどのつまりが、学歴を凌駕するほどの圧倒的な「実績」さえ履歴書に羅列できれば、学歴なんて「茶飲み話の埋めぐさ」くらいの役にしか立たなくなるもの(※それでもささやかに役には立っているわけだが?)なのだ。仮にカズレーザーが中卒であっても、今さら「クイズ王」の地位が揺らぐはずもないように……?