「オタクな異性がタイプ」と言うヒトが、必ずしも「どんな系統のオタクでも好きだとは限らない」説について

コラム

 

男女問わず、「好きな異性のタイプは?」と問われたら、

 

「オタクなヒトが好き」

 

……と答えるヒトが、たまにいる。「オタクっぽいヒト」ではない。あくまで「オタクなヒト」である。念の為。

 

しかし、そんな風な嗜好性を自己申告するヒトは、どうやら

 

「オタクなヒトだったら、どんな系統のオタクでもOK!」

 

……だとは限らないようである。たとえば、こんなことがあった。

 
私の草野球仲間でもある身長180センチ超えのイケメン・Tくんは、一流企業に務めるハイスペック男子──もちろん、女子にもモテモテで、合コンに行けば参加している女子のほとんどをいつもかっさらっていく。ただ、その日の合コンには一人、なかなかに手強い女子がいた。「オタクな男の人が好き」と公言し、一見オタクからはもっとも程遠いTくんには目もくれない。あまり、そのような扱いを受けた経験がないんだろう。プライドをかけて(なのか)Tくんは猛然とそのオタク好きな女子にアタックをかけるも、状況はいっこうに好転しない……。そこでTくんは彼女にこうアピールする。

 

「オレもオタクだし! 野球オタク!!」

 

たしかにTくんの野球に関する知見は趣味の域を超えた尋常の無さで、その豊富な知識を自身の草野球のパフォーマンスにも十二分に活かし、30代半ばにして日々スキルアップしている。が、彼女のリアクションは相も変わらずの冷淡さで、結局Tくんは彼女を諦め、別の女子をお持ち帰りしたのであった……。

 

いったい「野球オタク」の何がいけなかったのか? おそらく……ではあるけれど、「野球」といったメジャー中のメジャーに該当する “分野” がいけなかったのでは……と私はにらんでいる。そもそも「スポーツ」自体がオタクの検定からは外されてしまうのかもしれない。百歩譲って「鑑賞」オンリーなら可? だから、もし「相撲」だとか「フィギュアスケート」だとかなら、ギリセーフだった可能性もなくはない。

 

かといって、「オタク」というワードから一般的にもっともイメージしやすい「アニメ」「アイドル」あたりが「オタク好き」を自称するこの彼女の琴線を揺さぶる……とも考えづらい。やはり「オタク界」のなかでこれらはメジャー中のメジャーだからだ。

 

「分野のマニアック性」こそが「オタクなヒトが好き」なヒトにとっては、重要なポイントとなるのではなかろうか? とどのつまりが、そういうことを言うヒトたちは、より正確な表現をすれば、

 

「マイナーな分野に目をつける特異なセンスと、それをとことんまで突き詰める忍耐強さの持ち主」

 

……が好きなのである。早い話が「天邪鬼な性格のちょっと変わり者」好き? 個人的にはその後半「物事をとことんまで突き詰める忍耐強さ」だけでも、まごうことなく賞賛に値する才能だとは思うのだが……。

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