『欅坂46』平手友梨奈が「卒業」ではなく「脱退」という言葉を使った英断に拍手!

コラム

 

アイドルユニット『欅坂46』の中心メンバーであった平手友梨奈(18)が1月23日、公式サイトで

 

「この発表をもちましてグループを脱退いたします」

 

……なる発表を。同日夜に放送された某ラジオ番組では「いつか自分が話したい思ったときに、どこか機会があればお話しさせていただこうかと思っています」と語るにとどめ、その経緯や理由などは(現時点で)明かさない方針であるようだ。ちなみに、「卒業」ではなく「脱退」という言葉をあえて使ったのは、本人たっての強い希望だったという。


私は、この秋元康がプロデュースする「坂系」のアイドルユニットにはとんと疎くて、『乃木坂46』に関すると、辛うじて白石麻衣だけは特定できたものの、『欅坂46』にかぎっては一人たりとも、顔も名前も知らなかった。去年の紅白も『欅坂46』が登場した時間帯はガキ使にチャンネルを回していたので、観そびれてしまった。つい去年末あたりまでは、ネットニュースで「欅坂46の平手〜」云々といった見出しを目にしたときも、決して冗談じゃなく「平手=ビンタ」だとばかり勘違いしており、「グループ内でなんらかの殴打事件でもあったのか」程度にしか捉えていなかった(※それらのニュースをわざわざクリックして読むこともなかった)。

 

そんな「ビンタ」のことではない固有名詞だった「平手(友梨奈)」は、『欅坂46』だと“不動のセンター”だったらしい。その平手が電撃脱退するとは……。業界内やファンのあいだでは激震クラスのニュースであったことくらいは、さすがの私でも容易に想像できる。

 

……とはいえ、しょせん「平手をビンタと勘違いしていた」私ゆえ、その「辞める経緯や理由」は正直、どうだっていい。ただ、彼女が「卒業」ではなく「脱退」というワードをみずから選んだというくだりには、個人的に惜しみない拍手をおくりたい。

 

もはや説明するまでもなく、誰だかがなんらかの団体やレギュラーとして出演していた番組などを辞める際、なんでもかんでも「卒業」のひと言で片づけてしまう風潮は、AKBグループから始まった。私は、一連の大所帯型アイドルグループを大量プロデュースしてきた秋元康が世に残したもっともの功罪は、この「卒業」という言葉のカジュアル化だとまで思っている(※個人的に「功」の部分はほとんど認められない)。
 

「卒業」という、一見では清々しいイメージで「すべてをやりきった感」がただようワードは、「辞める」にいたるまでのネガティブな要素をすべてご破算にしてしまう。その細かいニュアンスがまったく伝わってこない。指原莉乃なんかはわりと「卒業」がしっくりくるけど、北島三郎も細川たかしも田中みな実も……みんな「卒業」? ものすごい違和感である。「脱退」をはじめとし「引退」「降格」「栄転」「左遷」「馘首」「落選」「独立」……ほか、もっと適切な単語を持ってくることができるだろうに。百歩譲って「学校用語」に例えるにしても「中退」「停学」「退学」……と、それなりの選択肢はあるはず。

 

今回の平手のケースは、いわば「自主退学」といったところか? いずれにせよ、平手の「脱退」に対するこだわりは、「卒業」というワードで「複雑にもつれ合った人間関係を強引に端折り、意地でも美談へと仕立て上げる悪習」に一石を投じる“英断”だったのではなかろうか。
 

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