あえて問い直したい! 芸能人の「引退」は一体どこまでの重みがあるのか?

コラム

 

ランキングの専門サイト『gooランキング』が「実は芸能界を引退していると知って驚いた有名人ランキング」なるアンケート調査(※20〜40代男女500名が対象。複数回答可)の結果を発表していた。まずは、その“ベスト10”をご覧になっていただこう。


 
1位:堀北真希
2位:森高千里
3位:安室奈美恵
4位:宝生舞
5位:滝沢秀明
6位:大橋のぞみ
7位:おかもとまり
8位:森昌子
9位:香田晋
10位:桜井幸子

 

なかなかにマニアックというか、無理のあるラインナップである。かろうじてマジで驚いたのは森高千里くらい? 調べてみたらこのヒト……2019年の年末に自身のブログで、所属事務所との契約を解約し、芸能界を引退することを発表していたんですってね!? なぜか、あんまし大々的に報道されていなかったせいか、全然知りませんでした(汗)。あと、早くもベスト4以降からは(滝沢秀明を除き)「驚いた」ってよりは、もはや世間が引退云々を話題にする場も機会もないであろう、懐かしの面々ばかり。森昌子ってw、ホントにアンケート調査対象は20〜40代だったのか? おかもとまりって誰だっけ……?

 

さて。年老いてもそれなりの需要があれば、脳や足腰が健康で、入院レベルの大病でも患わないかぎり、「引退→復帰」を何度だって繰り返すことも不可能ではない芸能人の「引退」が、「年齢」という、どうにも抗えない問題と日々向き合わざるを得ないプロ野球選手やサッカー選手などのソレと比べれば、我々の記憶にあやふやなかたちでしか残らないのも無理はない。

 

「普通の女の子に戻りたい!」との「引退」をほのめかすような名言とともに「解散」へと到ったキャンディーズの面々は結局、その後も芸能界で女優だとか歌手だとかでソロ活動を続けていたし、あの恫喝問題で「引退」にまで追い込まれた「ユッキーナ」こと木下優樹菜も、まだSNSでのタレントまがいな自己発信はやめていない。

 

山口百恵や安室奈美恵クラスの知名度と実績、潔さがあれば、また話は別だろう。その「引退」は、間違いなく後世にまでレジェンドとして語り継がれていく(したがって、あんだけ日本国中を騒がせた安室奈美恵の「引退」が、3位にランクインされるほどにアンケート回答者の皆さんが「驚いている」理由が正直、私にはよくわからない)。しかし、“その他大勢”の芸能人が宣言する「引退」は、先にも申したとおり、スポーツ選手とは違って「撤回」も可能なため、“重み”という面ではどうしても希薄さを感じてしまう。断っておくが、私はそんな(一部の)「安直な引退宣言」を批判しているわけでは決してない。芸能という世界の特性をただ、客観的に論じているだけなのだ。そういう意味で、もし万一、新庄剛志が今年末のトライアウトでスカウトの目に留まり、NPBに復帰するようなことにでもなったら、それこそプロスポーツ界の常識を覆す“大事件”なのではなかろうか。

 

何年か前にビートたけしが、浅田真央の引退表明の際、

 

「フィギュアスケートって、プロとアマチュアがよくわかんないね。現役引退してプロになるって、何だよって感じ。男子の体操だって、内村航平だってプロに転向したけど、プロよりアマチュアのほうがうまいって、どういうことだよ」

 

……みたいなことを発言していたが、たしかにオリンピック界におけるアスリートの「引退」とは、プロスポーツ界や芸能界はおろか、一般社会ですら“該当”が困難なほど、摩訶不思議がまかり通っている?
 

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