「あざ(と)かわ(いい)系女子」は下火になりつつある「サバサバ系女子」の対極型ではなく、進化型である?

コラム

 

女優の米倉涼子(45)や女優兼モデルの山本舞香(23)の失速、それに(元)タレントの木下優樹菜(32)の失脚によって、一時期もてはやされていた「サバサバ系女子」が窮地に立たされている──そんな風なことを書いている記事を『AERAdot.』が配信していた。

 
念のため。「サバサバ系女子」とは、「さっぱりとした性格で裏表がなく、ウエットな関係や問題は早い決断でバサバサとぶった斬る」みたいな、いわゆる "自立しているっぽい女子" のことを指す。

 
ブームのはじまりは「W(ダブル)浅野」と呼ばれた浅野ゆう子・浅野温子あたりとされており、1990年代に全盛を極めたが、その系譜を継ぐ江角マキコ(側)が、長嶋一茂邸の壁に「バカ息子」と落書きをした……などの事件でおかしな具合になってきたころから、次第にトーンダウン。こうして、風前の灯となってしまった「サバ女(ジョ)」は、田中みな実(34)を筆頭とする「あざ(と)かわ(いい)系女子」の登場により、ほぼ息の根を止められてしまいました──なんて流れが世間一般的な認識だと推測されるが、はたして、その「あざかわ系女子」を「サバサバ系女子」の "対立勢力" として○と×、白と黒、東と西、左と右……といった両極的な視点で安易に捉えるのは正解なんだろうか?

 
それはちょっと違うだろう。私は、「あざかわ系」はむしろ「サバサバ系」の "進化型" であると考える。ちなみに「あざとかわいい」のルーツは昭和の「ぶりっこ」にあると言われてるが、たとえば田中みな実が "あざとく"演じる "かわいさ" は、ぶりっこ時代の松田聖子なんかよりもずっと確信犯的で、しかも "おおっぴら" だったりする。

 
「自分がかわいいと感じるのではなく、あくまで男性がかわいいと感じる立ち振る舞いに徹する」

 
……という冷淡なまでの割り切りは、一説では「じつは悪口が好きで、ねちねちとしたいやな部分を持っている」とも噂される従来の「サバサバ系」より、ずっとサバサバした発想だと私は思う。つまり「あざかわ系」は「サバサバ系女子」の延長線に位置する女子でしかないのだ。

 
さらに、吉高由里子(32)を代表とする「サバサバ」に「ふわふわ」な要素を加えた「サバふわ系女子」なる、もう一つの進化型も最近はブレイクの兆しにある……らしい。そして、 "本家" の「サバサバ系」だって、只今 "旬" 真っ最中のファーストサマーウイカ(30)とか、正統的な若手(?)の継承者もいなくはない。北斗神拳のような一子相伝ではなく、南斗聖拳のようにいくつもの流派に分派され「サバサバ系女子」はこれからも細くながら、長く生き残っていくのではなかろうか? ジェンダーレス化にますます拍車がかかるであろうこの21世紀において「サバサバ」ってヤツは、男女問わず "必ず好まれる性格" であるからして……。

 
いっぽうで、とめどなく異性に対して依存心を素で押し付けてくる「ねっとり系女子」も、いまだ一定数の男子に根強い人気を誇ってはいるのだけれど……?

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